JRAコパノキッキング、フェブラリーS(G1)で「C.ルメール」新コンビあった!? あわや「無念」藤田菜七子だった裏事情
2日、東京競馬場で行われた根岸S(G3)は、C.ルメール騎手を背にしたモズアスコットが勝利。出遅れたにもかかわらず、最後の直線で突き抜け、ダート初挑戦にして重賞制覇という偉業を成し遂げた。
レース後、ルメール騎手は「スタートは遅れましたが、すぐにハミを取って楽に流れに乗れました」と語り、「ダートでもよく反応して長く脚を使いました。強かったです」と相棒をねぎらった。そして「今日のレースぶりなら1600mのフェブラリーSも大丈夫でしょう」と、早くも次の大一番を見据えていた。
今後、モズアスコットはフェブラリーSへ向かい、その後はオーストラリアのドンカスターマイル(芝・G1)への挑戦を予定している。管理する矢作調教師も「ダートだけにこだわらない」と“二刀流”を示唆していた。
18年の安田記念を制したマイラーが、ダートで復活の狼煙を挙げた。これから芝・ダートの双方でGI勝利を挙げたアグネスデジタルのような存在になることも期待されている。これからが非常に楽しみになってきたが、実は今回の勝利は、陣営や騎手サイドからしても『想定外だった』とある関係者は教えてくれた。
「いや、まさかあそこまで走るとは……。騎乗していたルメール騎手は、国内ダート路線のお手馬がいない状況。主戦のゴールドドリームも、引退は撤回したものの、今後はサウジCからドバイワールドカップに向かうことが発表されていますからね。
そのため、有力なお手馬を欲していたルメール陣営は、水面下で調整をスタート。そして、フェブラリーSでコパノキッキングに騎乗することがほぼほぼ内定していたといいます」(競馬関係者)
根岸Sでコパノキッキングに騎乗し、2着に入ったO.マーフィー騎手はすでに帰国。昨年主戦を務めた藤田菜七子騎手も、『史上初のJRA女性騎手交流重賞制覇、同JRA重賞制覇』を達成。オーナーのDr.コパ氏が公言していた『菜七子に重賞を勝たせるのが私の使命』を実現したことから、役目を果たしたと見られていたという。
「モズアスコットが強い内容で勝ったので、エージェントも肝を冷やしたと思いますよ。ただ、レース後にコパさんが『コパノキッキングはフェブラリーSには向かわない』と自身のブログで発表。さぞホッとしたでしょうね。逃げたドリームキラリにつられたとはいえ、コパノキッキングは抑えが効かない感じで2番手で先行していました。もともとマイルは長すぎるとは言われていましたし、コパさんの判断は正解だと思います。
またコパ氏はブログに、『JBCスプリントで菜七子さんとの初G1制覇に進路を切り替えます』とも綴っています。自身の馬で菜七子騎手に“JRA女性騎手初G1制覇”の称号をとらせるべく、今後も尽力していくことを決めたみたいですね」(前出・同)
ルメール騎手がコパノキッキングでフェブラリーSに挑戦……。もし、このコンビでのG1参戦が叶っていたら、今年はどんな結末が待ち受けていたのだろうか。そこは気になるところだ。