競馬で珍事「同着の時は、オッズがだいたい半分になる」は勘違いか……スズカフロンティアの単勝「11.5倍」的中のはずが、数分後わずか「2.2倍」の払戻しになった理由
無論、「際どい勝負で当たっただけマシ」という考え方もあるが、さすがに納得できないと憤慨した人もいるのではないだろうか。何せ、”相方”のサトノアーサーの単勝は「1.1倍」のまま。
見方によっては同着の”被害”をスズカフロンティアの単勝だけが一方的に被ったようにも見える。
一体なぜ、このような珍事が起こったのだろうか。
「JRAの払戻しの計算式に基づくと、同着の場合に必ずしもオッズが半分程度になるとは限りません。1着同着で的中票数が合算されれば、それだけ配当も下がります。しかも今回の場合は、特にサトノアーサーの単勝の売れ方が圧倒的で、スズカフロンティアの最終的な単勝オッズは、その影響をモロに受けたといえます。11頭立てで2番人気のオッズが7.3倍ですから、おそらくサトノアーサーの単勝は『JRAプラス10』の対象にもなっていたのではないでしょうか」(競馬記者)
『JRAプラス10』とは、通常の払戻金が100円の”元返し”になる場合、JRAが配当に10円を上乗せするサービスのことだ。無論、例外もあるが、今回のサトノアーサーの単勝にも適用されていた可能性が高い。
つまり、サトノアーサーの単勝は1着同着となる以前から本来であれば1.0倍の元返し、つまりは『JRAプラス10』の対象になるほど圧倒的に売れており、1着同着で改めて単勝オッズが計算し直された後でも、やはり『JRAプラス10』が適用されて再び1.1倍になったということだ。