JRA外国人騎手「格差」に唖然……「大活躍」O.マーフィー騎手の裏で割を食う悲しい現実
ちなみにマーフィー騎手の場合は同じ人気馬で勝率28%を記録して23勝、4番人気以下でも勝率22.2%と好成績を記録している。
さらに日本人騎手よりも外国人騎手を優先する、ノーザンファーム生産馬の騎乗回数を見てもご覧の格差である。
マーフィー 36回 [10.5.4.17]
シュタルケ 13回 [2.1.4.6]
フォーリー 10回 [1.0.2.7]
ミナリク 7回 [0.0.1.6]
このバランスを見てもわかるように、短期免許で来日している外国人騎手であっても、完全に格差が生じているといっていいだろう。
特にミナリク騎手は契約馬主が社台グループの大御所吉田和子氏だが、それでもノーザンファームの騎乗はわずか76回中7回。シュタルケ騎手もノーザンファームの吉田和美氏が契約馬主だが、ノーザンファームの騎乗数はマーフィー騎手の半分以下。しかも吉田和美氏自身の所有馬にも、今年マーフィー騎手は4度騎乗しているが、シュタルケ騎手の騎乗は一度もない。
契約馬主が短期免許の外国人騎手を一度も乗せないというのは、かなり意外な感じがする。
特にマーフィー騎手とフォーリー騎手はエージェントが同じ中村剛士氏。マーフィー騎手は関東、フォーリー騎手は関西で使い分けられているが、騎乗馬の質は天と地ほどの差がある。実際に今年関西で重賞に騎乗したのは、2月2日のシルクロードS(レッドアンシェルで18着)が初めてだったほどだ。
確かに海外での実績、日本での実績に差があるかもしれない。それでも日本人騎手と同様に、外国人騎手にも大きな格差があるのが現実だ。それでも彼らが短期免許で来日するのは、やはり日本の賞金や騎乗手当てが高額で、この時期は海外(特にビッグレースが少ないヨーロッパ)で騎乗するより日本で騎乗する方が稼げるという認識なのだろう。
先日、ミナリク騎手は大井競馬場で一人寂しく馬券を購入する姿が見られており、哀愁すら感じさせるほど。大井の馬券成績は不明だが、鬱憤を晴らせたのかどうか気になるところだ。
マーフィー騎手の帰国に合わせて今後3人の外国人騎手にどんな騎乗馬が集まるか気になるが、シュタルケ騎手は3月17日まで、フォーリー騎手は2月24日まで、ミナリク騎手は4月3日まで日本に滞在する。マーフィー騎手不在の今週以降、彼らの奮起に期待したい。