JRA「見習うべき?」サウジカップ「芝コース」世界絶賛で欧州馬大挙!?
今月29日に行われるサウジカップ(G1・ダート1800m)。当日は、このレース以外にも芝レース3つを含む5レースが実施される。そのためキングアブドゥラジズ競馬場は、新たな芝コースを建築。そのコースを世界トップレベルの騎手たちが絶賛しているという。
「日刊スポーツ」のコラムによれば、先月29日にこのコースの試走会兼お披露目会が開催された。この芝コースはウィンブルドンのグラスコートや英国のアスコット競馬場などに、芝を根付かせた英国のSTRI(スポーツターフ研究所)が手掛けたそうだ。競走馬に騎乗して試走したL.デットーリ騎手は「大成功」と称賛を惜しまず、また「フェアで素晴らしいコース」とW.ビュイック騎手も太鼓判を押しているという。
サウジカップ開催日に、この新・芝コースでは、1351ターフスプリント(4歳以上、賞金総額100万米ドル=約1億1000万円)、レッドシーターフハンデキャップ(4歳以上、芝3000m、賞金総額250万米ドル=約2億7500万円)、そして昨年ナッソーS(英G1)を勝ったディアドラが出走を予定しているネオムターフカップ(4歳以上、芝2100m、賞金総額100万米ドル=約1億1000万円)などが行われる見込みだ。
サウジカップのアンダーカードにあたる芝の舞台を、競馬の本場欧州仕様に合わせてきたようだ。これも欧州勢を多く呼びたいという意向の現れと見ていいはずだ。
「こういう柔軟な姿勢はさすがですね。JRAも見習わなければならないのではないでしょうか。昨年、ジャパンカップ創設以来、初となる外国馬参戦0という事態を受け、JRAは外国馬を対象とした褒賞金の上乗せを行いました。ただ増額はこれが初めてではなく、これまでも行っていましたので、本当に効果があるのかは不明です。
ですから、それに加えて、外国馬を呼ぶためにガラパゴス化している“超高速の馬場”を、もう少し欧州のソフトな馬場に近づけ、迎え入れやすい環境に整えていく必要もあるのでは? またジャパンカップでは、1枠に入った馬の成績がよく、今年のカレンブーケドールは2着でしたが、昨年までは3年連続でこの枠に入った馬が優勝しています。馬の実力といえばそれまでですが、実情を把握していない外国の関係者からは、これも異様に写っても仕方ないですよ。それらを改善すれば、さらに海外でも活躍できる馬も誕生しやすくなるのではないでしょうか?」(競馬誌ライター)
日本の競馬も世界基準に合わせるべく、さまざまな点を見直す転換期にきているのかもしれない。