JRA叩き良化はもはや時代遅れ!? 今年の皐月賞は「異例の直行祭り」注目のアノ馬も例に違わず……

 昨年、サートゥルナーリアが、ホープフルS(G1)優勝から直行した皐月賞(G1)を制したのは記憶に新しい。かつては休み明けを叩いて本番へと向かうのが競馬界の常識だったが、近年は調教技術の進化や外厩の充実もあり、いきなりでも結果を出すことが珍しくなくなってきた。

 今年の皐月賞も昨年のホープフルSを制し、最優秀2歳牡馬コントレイル(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)が、陣営は年明け早々に直行すると表明した。

 その他にも京成杯(G3)を勝ったクリスタルブラック(牡3、美浦・高橋文雅厩舎)、共同通信杯(G3)を勝ったダーリントンホール(牡3、美浦・木村哲也厩舎)、同レース4着マイラプソディ(牡3、栗東・友道康夫厩舎)、きさらぎ賞(G3)勝ちコルテジア(牡3、栗東・鈴木孝志厩舎)もまた、皐月賞への直行予定とされている。

 近年でここまで多数の有力馬が、直行する皐月賞があっただろうか。

 そんな中、NHKマイルを目指すのか、クラシックに向かうのか動向が注目されていたあの大物も例に違わず……。

 4日、昨年の朝日杯FS(G1)を3戦無敗で制したサリオス(牡3、美浦・堀宣行厩舎)もまた、皐月賞に直行することを同馬が所属するシルクホースクラブが、ホームページで発表した。同馬は現在、ノーザンファームしがらきに放牧中となっており、今週末に帰厩予定。皐月賞の鞍上には短期免許が取得できれば、D.レーン騎手で向かうとのこと。

 まだ、弥生賞ディープインパクト記念(G2)、スプリングS(G2)、若葉S(L)という重要なトライアルレースが終了しない段階でこれだけ直行する馬がいるのは、近年稀に見る異常事態といえるかもしれない。

 叩き良化とは、もはや時代遅れとなってしまったのだろうか。今年の皐月賞の行方はますます混迷を極めそうだ。

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