JRAサトノフラッグ弥生賞(G2)圧勝「皐月賞」見えて来た!? コントレイル、サリオスと三つ巴
ディープ記念が終わるまでは、京成杯を制したクリスタルブラック(牡3、美浦・高橋文雅厩舎)や共同通信杯を制したダーリントンホール(牡3、美浦・木村哲也厩舎)の存在があってもG1勝ちのある「コントレイルVSサリオス」の二強というのが大方の見方となっていた。
ところが、サトノフラッグの勝ちっぷりは、2着に敗れたワーケアのC.ルメール騎手、3着オーソリティのL.ヒューイットソン騎手も「勝った馬が強過ぎた」と口を揃えたように二強といわせないだけのパフォーマンスだったといえる。
「ディープの主戦だった武騎手もさすが名手といえる好騎乗だったといえます。ただ、サトノフラッグは前走の1勝クラスの勝ち時計がホープフルSと同タイムだっただけに、今日の勝利は驚くほどでもないかもしれません。現にホープフルSで3着のワーケアに楽勝しましたからね」(競馬記者)
ディープインパクト産駒がその本領を発揮するのは今回のような重より、切れを活かせる良馬場だろう。抜け出したあとは、まだ手応えに余裕すら感じられたのだから着差以上の完勝である。
ホープフルSで3着だったワーケアに完勝したならコントレイル、サリオスにも匹敵するパフォーマンスを披露したといえる。皐月賞へ向けての牡馬勢力図が「二強」から「三強」へと変わった瞬間だった。
昨年のホープフルS(G1)を制した最優秀2歳牡馬コントレイル(牡3、栗東、矢作芳人厩舎)は早々に皐月賞に直行で挑むことを表明。朝日杯FS(G1)勝ちのサリオス(牡3、美浦・堀宣行厩舎)も4日に皐月賞へ直行することを同馬の所属するシルク・ホースクラブがHPで発表している。この難解な問題の答えが出るのは4月19日の皐月賞まで待たなくてはならない。
近年の皐月賞で三強対決といえば16年のディーマジェスティ、マカヒキ、サトノダイヤモンド、15年のドゥラメンテ、リアルスティール、サトノクラウン、93年のナリタタイシン、ビワハヤヒデ、ウイニングチケットがあるように例年以上の盛り上がりを見せている。
今年の皐月賞も熱いドラマが待っていそうだ。