JRAフィリーズレビュー(G2)危険な人気馬!? アヌラーダプラに待ち受ける4つの壁「前走フェアリーS」「ノーザンF産」「デビュー2連勝後」「三浦×阪神芝」 

 桜花賞(G1)の前哨戦、フィリーズレビュー(G2)が15日(日)に阪神競馬場で行われる。有力馬の1頭、ヒメノカリスが熱発で回避したため、関東馬アヌラーダプラ(牝3歳、美浦・萩原清厩舎)が人気を集めそうだ。

 そのアヌラーダプラは、前走のフェアリーS(G3)で1番人気に支持されたが、直線伸びを欠き、6着に敗れた。前走後は一息入れ、2月下旬に帰厩すると、今週水曜には美浦Wコースで軽快な動きを披露。前走で人気を裏切ったリベンジに燃える。だが、今回も1番人気が予想されるアヌラーダプラだが、クリアすべき難関が幾つかあるようだ。

 1つ目は「前走フェアリーS」というローテーションだ。

「前走フェアリーS組」は2006年にダイワパッションが優勝したが、翌年以降は「0-1-0-8」と不振。特に2013年以降に出走した6頭のうち5頭はすべて2桁着順という惨敗が続いている。

 アヌラーダプラにとって2つ目の難関は「ノーザンファーム産」であることだ。

 近年ノーザンファーム生産馬が圧倒的強さを見せるJRAの芝路線。しかしフィリーズレビューに限ると、同生産馬は割り引きが必要だ。過去10年このレースに出走したノーザンファーム生産馬は「1-2-0-24」と振るわない。同じ桜花賞への重要な前哨戦、チューリップ賞の「5-1-7-28」(2011~2020年)と比べるとその差は歴然だ。

 3つ目の難関は兄姉がたどった「デビュー2連勝後の呪い」だ。

 3歳上の半姉ディーパワンサはデビュー2連勝後、4着に終わった3戦目のデイリー杯2歳Sを含め7戦連続馬券圏外という長いスランプに陥った。

 1歳上の半兄ガルヴィハーラはダート路線でデビューから2連勝を果たすも、3戦目の全日本2歳優駿(G1)で3着に敗れると、その後は故障続きで1年以上レースから遠ざかっている。アヌラーダプラも兄姉と同じくデビュー2連勝後、3戦目で初黒星を喫したが、4戦目で巻き返すことはできるだろうか。

 最後の難関がこのレース初騎乗となる「三浦皇成騎手の阪神芝での成績」だ。

 三浦騎手は関東を主戦場としているため、関西圏での騎乗はそれほど多くない。阪神の芝コースは、通算99戦して、「2-4-8-85」。今回と同じ阪神芝1400mは過去13回騎乗し、「0-0-0-13」。最高着順は6着とまさに鬼門といえるコースになっている。

 三浦騎手は2週後の高松宮記念(G1)で有力馬ダノンスマッシュに騎乗を予定。これまでG1では通算86戦して、「0-2-7-77」といまだ勝利の美酒を味わっていない。

 昨年12月に30歳を迎えた三浦騎手が悲願を達成するためにも、まず桜花賞の前哨戦でアヌラーダプラを勝利に導き、春のG1戦線に向け勢いをつけたいところ。人馬ともに越えるべき壁は少なくないが、桜花賞に有力馬の一頭として出走するためにも、ここは負けるわけにいかないだろう。

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