JRA武豊「パッとしない3日間」で“魔の3月”再び!? C.ルメール不在で「計15回」の1、2番人気もわずか2勝……
先週の3日間開催はリーディングを狙う有力騎手たちにとって、まさに絶好の機会だった。ここ3年連続でリーディングジョッキーの栄誉を独占しているC.ルメール騎手が、一足早くドバイへ遠征していたからだ。
まさに「鬼の居ぬ間に……」ということだが、実際に現在リーディング首位を走る川田将雅騎手は、金曜日から4勝の固め打ち。結局、日曜日に勝てなかったものの合計6勝を上積みしている。ルメール騎手とは14勝差に開いた。
昨年は、秋までリーディング首位を走りながら、ルメール騎手の“大まくり”を受けて2位に甘んじた川田騎手。今年のJRA賞の表彰式では「ルメールさんに勝って、そのセンターに立ちたい」とリーディング奪取を誓っていただけに、この6勝は大きな弾みとなったはずだ。
一方、絶好の3日間を不調のまま終えてしまったのが、リーディング3位の武豊騎手だ。
先週の3日間開催で合計22鞍に騎乗した武豊騎手。7度の1番人気、8度の2番人気を始め、ほぼすべての騎乗馬に勝つチャンスがあった。しかし、積み上げられた勝利はわずか2つだけ。
馬券圏内(3着以内)に入り、ファンの期待に応えたのも、わずか5度だけと散々な3日間だったようだ。
「正直、パッとしない3日間でしたね……。若葉S(L)を噂の6億円ホース・アドマイヤビルゴで勝てたことは大きかったですが、他に勝てたのは単勝2.0倍だったナンヨープランタンの1勝クラスのみ。人気馬を飛ばすことも多く、関係者から『今日は武豊の日じゃないな』といった声もありました。
ここまで(23日現在)の勝率が0.215だけに、22鞍なら最低4勝はしたかったところ。いえ、馬質を考慮すれば、もっと勝てた可能性もあります。今年はずっと好調だっただけに、春のG1戦線を前にしたここでのブレーキは気になるところです」(競馬記者)
実際に近年の武豊騎手は、何故か3月に調子を落とす傾向があるようだ。今年を含め、近5年間を振り返っても、2月よりも勝率がよかったのは2018年だけ。特に2016と17年は月間わずか2勝と、大きく調子を落としている。
さらに今週は、予定していたドバイのレースが中止になるというアクシデント。幸い出国前に通達されたため、今週末は日本で騎乗できる見込みだ。しかし、予定が狂って騎乗馬確保へ“出遅れた感”は否めないだろう。
有力馬の騎乗が決まっている春のG1シーズンへ、再びリズムを取り戻しておきたい。