JRA「武豊無双」皐月賞(G1)前に、日本ダービー制覇を引き寄せる!? アドマイヤビルゴとコンビで京都新聞杯(G2)へ!
26日、アドマイヤビルゴ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)の次走が京都新聞杯(G2)であることが明らかになった。若葉Sで獲得した皐月賞(G1)の優先出走権は行使せず、京都新聞杯から日本ダービー(G1)を目指す。
父・ディープインパクト、母・イルーシヴウェーヴの超良血馬のアドマイヤビルゴは、2017年のセレクトセールにて5億8000万円で落札され話題となった。この超高額馬は新馬戦に続いて、21日の若葉Sを制し2連勝中とノリに乗っている。
若葉Sの勝ちタイムは1分58秒6。この時計は過去の同レースの最速タイムで、アドマイヤビルゴの活躍が更に期待される内容だ。騎乗した武豊騎手は「強かったですね。まだまだ良くなる雰囲気を感じます。クラシックを狙える馬だと思います」と絶賛。名手が太鼓判を押す馬だけに、次走にどこを使うか注目が集まっていた。
しかし、武豊騎手はマイラプソディとのコンビで皐月賞参戦が決まっていたため、鞍上がどうなるかが懸念された。実際にレース後の友道調教師のコメントは「“ジョッキー”のこともあるし、皐月賞を使うかどうかは考えます」と明言を避けている。
そして今回、次走の発表と同時に、鞍上は引き続き武豊騎手と明かした。「日本ダービーで、ジョッキーがどっちに乗ろうか迷わせるくらいの走りをしてほしいですね」と友道調教師はまんざらでもない様子だ。
「武豊×京都新聞杯×ディープインパクト産駒」と言えば、2013年のキズナが真っ先に思い浮かぶだろう。
キズナは京都新聞杯を制し、勢いそのままに日本ダービーを制覇。この時、東京競馬場にいた約14万人のファンから「ユタカ」コールが巻き起こり、武豊騎手は「僕は帰って来ました」と完全復活の喜びをかみしめた。後世に語り継がれる競馬史に残る名場面だ。
「アドマイヤビルゴの京都新聞杯からダービーを目指す発表は、競馬ファンにはたまらないですね。キズナと重なることに加え、『アドマイヤと武豊』のコンビというのも感慨深いです。かつて確執が囁かれた故・近藤利一氏の遺志でアドマイヤビルゴとのコンビが決まったという逸話がありますからね。
現状、共同通信杯(G3)で敗れたマイラプソディより、若葉Sを制したアドマイヤビルゴの方が下馬評では上です。そのため皐月賞でマイラプソディの結果が芳しくなければ、アドマイヤビルゴを選ぶ可能性が上がります。武豊騎手のダービーパートナーは、皐月賞次第といったところでしょうか」(競馬記者)
今週の毎日杯(G3)では無敗馬・サトノインプレッサに騎乗する武豊騎手。弥生賞でも世代トップの呼び声高いサトノフラッグに騎乗するなど、いま最も3歳有力馬の背中を知るジョッキーだ。まさに武豊無双状態といえる。
皐月賞でマイラプソディが好走し、アドマイヤビルゴが京都新聞杯を制することがあれば、どちらを選択するのだろう。
クラシックの楽しみがまた一つ増えた。