武豊「もう少し配慮してほしかった」JRAへ怒り心頭!? C.ルメール新型コロナ「検査OK」なのに14日間“強制”自宅待機の裏側
武豊騎手は27日、自身の公式ホームページを更新し、ドバイへ先乗りしていたルメール騎手、そして古川吉洋騎手の両者に対し「気の毒という表現では足りないぐらいに気の毒」「早めの現地入りという判断に落ち度があるはずがない」と同情。一連の騒動の裏側を明かしながら、今回のJRAの決定に対して疑問を呈している。
「今回、ルメール騎手と古川騎手がPCR検査で陰性だったにもかかわらず、自宅待機となりましたが、どうやら事前に何度も確認したにも関わらずの結果だったようです。
検査の結果を踏まえて、再度JRA側へ問いかけたようですが『2週間の間は陽性に変わる可能性がある』として却下……。新型コロナウイルスの現状を踏まえ、慎重な姿勢を見せるJRAの主張に理解は示しているようですが、今回の決定が腑に落ちなかったところもあるようですね」(競馬記者)
「騎手会長として、(JRA側へ)ジョッキーに対してもう少し配慮してほしかったという主張はさせてもらいました」と訴えた武豊騎手。ドバイへ出国直前に中止を知らされた自身も、一歩間違えれば当事者となっていたこともあり、後手後手の対応となったJRAに対して珍しく遺憾の意を示している。
「確かに、新型コロナウイルスはまだまだ不明な点が多く、PCR検査が陰性だったからといって即OKとするのは早計と言われています。『騎手や調教師に1人でも発症者が出れば、開催は難しい』と考えるJRAが慎重に慎重を期した決断をすることは頷けますが、こういった事態になることは予め予測できたはず。
一方でJRAは、今年もドバイ国際諸競走の馬券発売を予定していただけに、決断が遅れたのはその点もありそうです。もし日本馬が出走しないとなると、馬券発売取りやめを含めた大幅な売上減は目に見えていましたからね。
仮にドバイで無事にレースが行われたとすれば、武豊騎手やルメール騎手、川田将雅騎手など日本馬20頭の関係者全員が帰国後に14日間の自宅待機になった可能性も……。
大混乱は必至だったはずで、特に武豊騎手は桜花賞(G1)で予定されている2歳女王レシステンシアに乗れない可能性もあった。そう考えると『もう少し配慮してほしかった』という主張は当然でしょう」(別の記者)
記者が話す通り、今回のドバイ中止による自宅待機を強いられた騎手がルメール騎手と古川騎手の2人だけに留まったのは、結果論でしかない。事前に遠征を取りやめた世界的調教師A.オブライエン厩舎のように、もっと慎重を期すこともできたのではないだろうか。