福永祐一「僕らは全力で務める」JRA皐月賞まで「無観客開催」決定。プロ野球「5月開幕」可能性浮上に天皇賞・春、日本ダービーは……
2日、JRAは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4日(土)から19日(日)までの期間を無観客で開催することを決定した。また、同期間中のグリーンチャンネルの無料放送の実施、17日(金)に5か所のウインズで実施予定だった、皐月賞(G1)等4レースの金曜発売の中止を発表している。
この決定により、大阪杯(G1)、桜花賞(G1)、皐月賞(G1)はすべて無観客で実施。また2月29日から無観客開催が実施されているため、第2、3回中山開催、第1、2回阪神開催はすべて無観客となり、第1回福島開催も無観客でのスタートだ。
競馬関係者から新型コロナウイルス感染者が出れば、開催自体が中止になってしまう。
1日に福永祐一騎手は共同会見の場で「こういった閉塞した環境下で、公営競技が少しでもストレス解消や気晴らしになるのであれば、僕らは全力でそれを務めて、国民の方々に提供しなければいけないという意識で競馬に臨んでいます」とコメントした。
また日本騎手クラブ副会長として「1人の感染者も出さないよう予防策を徹底する」と開催継続への意気込みを語っている。自粛ムード疲れの気晴らしとして競馬開催の重要性を感じ、ジョッキーの間でも感染予防の意識を高めているようだ。
「これまでJRAは、無観客開催について週ごとに都度発表を行っていました。しかし、今回初めて3週間分の無観客発表を行いました。
1日には、全国の新型コロナウイルス感染確認数がこれまで最多の266人を記録しています。外出自粛要請、さらに緊急事態宣言発令の可能性がある状況では、皐月賞までの無観客競馬決定は妥当ですね」(競馬記者)
皐月賞の翌週からは、東京・京都開催がスタート。京都では天皇賞・春(G1)、東京では日本ダービー(G1)を含む5週連続G1を控える。ビッグレースが多いため、開催がどうなるか気になるファンも多いだろう。
「開幕を延期しているプロ野球は4月下旬を開幕目標にしていましたが、5月中旬以降に延期する可能性が出ています。日本ダービーでは、プロ野球の観客数を上回る10万人以上が東京競馬場に来場します。そのため、感染拡大のリスクはプロ野球より競馬の方が高いという見方があります。プロ野球の開幕が決定して、ようやく競馬の通常開催の検討に入れるのではないでしょうか。まずは無事に無観客でも開催されることが1番ですが」(別の記者)
楽しみな春のG1レース。競馬場に足を運べるのが待ち遠しいが、今は競馬開催が無事に行われることを祈るのが先のようだ。