JRAマーフィーが「君臨し続ける関東」!! 三浦皇成騎手復帰、田辺裕信騎手復調も「美浦の王者交代」はまだ遠い……
4月に入り、これから大阪杯、桜花賞、皐月賞など多くのG1競走が待ち受けている。まさに「競春到来」だ。
競馬の本格化を前に、騎手リーディングに目を向けると、川田将雅騎手が58勝をあげてトップ。昨年、川田騎手が58勝に到達したのは4月21日終了時点でのこと。昨年を上回るハイペースで勝ち星を積み上げ、2位C.ルメール騎手(42勝)、3位武豊騎手(40勝)を突き放し、独走状態を築いている。
そして4位以下に、31勝の松山弘平騎手、27勝のO.マーフィー騎手、26勝の福永祐一騎手と続き、短期免許で来日していたマーフィー騎手を除けば、12位まで栗東所属。13位の田辺裕信騎手(18勝)まで下がらないと、美浦所属の騎手はリーディングに登場しない。
つまり、今なお美浦の騎手が、2月初めに帰国したマーフィー騎手の勝ち星を抜けないという“お寒い状況”が続いているというわけだ。
「昨年は3月3週目に三浦皇成騎手と戸崎圭太騎手が、マーフィー騎手の勝ち数に並び、その翌週にようやく関東リーディングのトップが交代することになりました。ところが今年はこの美浦のトップ2が故障で離脱。三浦騎手は3月に入って復帰し、11勝をあげていますが、戸崎騎手の復帰は5月になるともいわれています。
現在、18勝の田辺騎手に16勝をあげた吉田隼人騎手が続き、石橋脩騎手、横山武史騎手、横山典弘騎手らが15勝で並んでいる状態です。マーフィー騎手に一番近い勝ち星をあげている田辺騎手ですら9勝も離されています。関東トップからマーフィー騎手を追い落とすのは、5月半ばになるのではないでしょうか?」(競馬誌ライター)
また2月の東京開催、3月の中山開催でも武豊騎手、ルメール騎手らを筆頭とした栗東所属に多くの勝ち星を奪われた。中でもルメール騎手に至っては、東京競馬場で芝とダート合わせて17勝、中山競馬場でも10勝の荒稼ぎ。ルメール騎手は昨年も一昨年も関東で多くの勝ち星をあげている。
どちらに所属しているのかわからなくなるほどだが、関東を“稼ぎどころ”と考えているのかもしれない。
騎手の西高東低は長らく叫ばれているが、改善するどころか、年々悪化の一途を辿っているようにも思える。この悪夢のような状況を苦々しく感じている美浦の関係者も多いはずだ。この状況を打破する起死回生の一手はないのだろうか?