JRA大阪杯(G1)ブラストワンピースついに「ダイエット」放棄!? 大竹調教師「気にせず結果が残せた」気配上々も馬体重は……
5日に阪神競馬場で行われる大阪杯(G1)。最有力馬の1頭ブラストワンピース(牡5歳、美浦・大竹正博厩舎)が“巨体”を揺らして、美浦のWコースを駆け抜けた。
最終追い切りは4ハロン51.7秒、ラスト12.5秒。時計は決して速くないが、併せ馬に先着と上々の動き。見守った大竹正博調教師も「想像していたよりいい動き」と状態に太鼓判を押している。一昨年の有馬記念(G1)以来となる待望のG1・2勝目に、体勢は整ったと考えているようだ。
ただ、その一方で追い切りを見守った記者からは、こんな話が囁かれている。
「動きはよかったですが、どうにも馬体が緩いような……。もともと530kgを超える大柄な馬なので、そう見えるだけかもしれませんが、少なくともシャープな印象はないですね」(競馬記者)
記者によるとデビュー戦から520kgという堂々たる馬体を誇ったブラストワンピース陣営は、これまでずっと「太りやすい体質」に苦慮を重ねてきたという。確かに、本馬の馬体増に関してはレースが近づくたびに関係者の間で話題になっていた。
しかし今回、『サンスポ』の取材に陣営は「気にせずにいった前走(AJCC)で結果が残せたし、これでいいのかと思う」と、あえてブラストワンピースの馬体増を気にし過ぎないよう心掛けているようだ。
「どうやら前走を過去最高の546kgで勝てたことで、大竹調教師が自信を深めているようです。これまではレースまでに馬体を絞ることを重視していましたが、今回は馬の気配を重視。2週前追い切りや1週前追い切りはイマイチだったんですが、ここに来て状態が上向いてきました」(同)
ただ、やはり決して不安がないというわけではなさそうだ。
昨年の大阪杯は530kgで出走したブラストワンピースだが、1番人気に支持されたものの6着に敗戦。「昨年は体重の数字にこだわって、研ぎ澄ますような仕上げになってしまった」と振り返っている大竹調教師だが、一方で「敗因は別にあったのでは」という声もある。
「昨年の大阪杯は、レース直後に池添謙一騎手が『結果論ですが、3コーナーで内に潜り込めば良かった』と嘆くほど悔いの残る競馬と敗因は明らか。後方から大外を回す“横綱相撲”を挑んだ結果、好位から内を進んだアルアインらに足をすくわれてしまいました。
ただ、状態に関しては池添騎手も『今までで一番良い』『有馬記念を勝った時と遜色ない』と自信を持っていましたし、大竹調教師も『背中を使えていたし、大きく走っていた』と手応えを感じている様子でしたが……」(別の記者)
確かに前走の有馬記念で結果を残した池添騎手だったが、この敗戦で評価が急落……次走の目黒記念(G2)で連敗した後、川田将雅騎手に主戦の座を譲っている。
「先週のドタドタした走りは払拭できたし、ほぼ前走に近い走りになりましたね。この状態を競馬に生かしたい」と自信を深めている大竹調教師。JRAが発表した調教後の馬体重は、過去最高だった前走から、さらに増えた552kg。関西への輸送が控えているが、果たしてダイエットをやめたブラストワンピースは一体何kgで出走となるのだろうか……。