【徹底考察】秋華賞(G1) ジュエラー「復活へ向けた気迫の最終追い切りは抜群の動き!復調しつつある桜花賞馬の『2冠達成』の可能性を考察する」
『考察』
4月の桜花賞以来となった前走のローズS(G2)では、シンハライトと競うどころか見る影もなく11着に大敗したジュエラー。
レース後、管理する藤岡健一調教師は「今日は着順を気にしていなかった。次につながる競馬ができるかどうか」と気丈に話したが、さすがにこれだけの大敗では秋華賞へ向けて暗雲が立ち込めたことは否めない。
メジャーエンブレム、シンハライトと春に3強を形成したライバルは不在となったが、ジュエラーにとっての最後の一冠は相手よりも己との戦いになりそうだ。12日に行なわれた最終追い切りでは抜群の動きを見せており、状態面の上積みは明らかだが、果たして巻き返せるのだろうか。
前走のローズSではクィーンズベストがやや出負けした以外は、各馬揃ったスタート。あまりスタートが速くないジュエラーもまずまずのスタートだったが、そこから鞍上のM.デムーロ騎手は押して先団に取り付き、5番手から競馬している。
これはいずれもスタートで出遅れていた、これまで4戦とは明らかに異なる傾向だ。
重馬場の中、1000mの通過は59.9秒とまずまずのペース。だが、結果的に先頭を走っていた11番人気のクロコスミアがシンハライトとハナ差の接戦を演じているのだから、前が厳しいペースだったということは考えにくい。
いや、それどころか3着も4番手を進んだカイザーバル、2番手だったアットザシーサイドも5着に粘っているのだから、先行勢にとっては理想的な流れだったと考える方が自然だ。
だが、それ故に5番手から沈んだジュエラーの不甲斐なさが浮き彫りになる。