JRAコントレイル「三冠」の可能性は? ディープインパクト、オルフェーヴルとの比較。立ちはだかる「強敵」は?
次は同世代ライバルだ。休み明けで快勝した皐月賞は、最内枠で出遅れ気味、後方からまくって上がりつつも、唯一34秒台の上がり最速での勝利とまさに完勝。2着サリオスとは半馬身差も、3着以下は0.7秒差。よほど血統的に長距離適性が優れていなければ、菊花賞での逆転は厳しいだろう。
しかしサリオスは長距離向きではないとの話もあるし、3着ガロアクリークは短距離王者キンシャサノキセキ産駒。皐月賞組で可能性を感じるのは弥生賞馬サトノフラッグだろうか。
ここは皐月賞不出走組にも目を向けたい。中でも京都新聞杯から日本ダービーを目指す、セレクトセール6億円馬アドマイヤビルゴは相当な器。長距離レースに強い友道厩舎の期待馬だけに、日本ダービーで結果が出なくとも菊花賞でコントレイルのライバルとなる可能性は十分だ。
青葉賞から日本ダービーを目指すフライライクバードは、2400mを2連勝中で長距離適性を感じさせる一頭。こちらもセレクトセール1億円馬で友道厩舎の期待馬。さらに大魔神佐々木オーナーが所有するヴァルコスあたりも素質を感じさせるが、コントレイルと比べればスケールダウンは否めないか。好メンバーが揃ったNHKマイルC組はさすがに距離適性に疑問で、別路線組からコントレイルを脅かす馬が出るとすれば、長距離適性に秀でた夏の上がり馬かもしれない。
以上の検証からも、コントレイルが日本ダービーを上がり最速か2位以内で勝利し、順調に夏を越して菊花賞に挑戦すれば、三冠達成の可能性はグッと高まるだろう。
まだ日本ダービーも終わっていない中、三冠の可能性を探るのは時期尚早かもしれない。しかし、その可能性をコントレイルから感じられたのも事実。まずは二冠目となる日本ダービーの結果次第だろうが、令和初の三冠馬誕生はかなり現実的かもしれない。