圧倒的な「血の強さ」を活かし、不気味な伏兵ウムブルフが菊花賞直行! 流れる血脈と「実績」が、東西の2強に襲い掛かる!?
いよいよ23日に迫ってきたクラシック最終戦・菊花賞(G1)。ハイレベルとされる3歳世代最後の一冠は、現状トライアルを勝利したサトノダイヤモンド(栗東・池江厩舎)とディーマジェスティ(美浦・二ノ宮厩舎)の「東西2強」とされている。
ここに実力馬の一角であるエアスピネルや、成長著しいレッドエルディストにミッキーロケット、カフジプリンス、プロディガルサン、レインボーラインなども加わるが、レインボーライン以外はすでにトライアルで「2強」に現時点での実力差を明確に突きつけられた印象は否めない。
そんな中、今回出走を予定する馬の中に明らかに「不気味」な、本当の意味で未知数の素質馬が存在する。
それが、このレースで約2カ月ぶりの出走となるウムブルフ(美浦・堀厩舎)だ。
ウムブルフは、今回の菊花賞のような「一線級」にぶつかったのは一度だけ。4月の皐月賞10着と上位に加わることはできなかった。しかしその後、仕切りなおしの500万下を楽勝すると、続く古馬混合戦の札幌日刊スポーツ杯(2600m 1000万下)をなんと5馬身差で勝利。一気に「菊花賞の有力馬」に名乗りを上げた。
その後はトライアルに出走することもなく、早くからぶっつけでの菊花賞挑戦を予定。「さすがにトライアルを使ったほうがいい」という声も多く、もちろんいきなり出て好走できるレベルのレースでもない。しかし、ウムブルフが「間隔を空けたほうがいいタイプ」という見解だけでなく、菊花賞に直行するだけの「明確な理由」はあるように思えた。
まず、ウムブルフはリーディングサイアーであるディープインパクト産駒。スピードに偏った同産駒は3000mなど長距離を苦手とする傾向にあるのだが、ウムブルフに関してはその「例外」となる可能性は十分にある。それは、母父にドイツの名種牡馬モンズーンが入っているからに他ならない。