凱旋門賞(G1)3着馬、クラシック候補が「まさか」の敗戦! 待望の再開初日のフランス競馬は「大波乱」
11日、新型コロナウイルスの影響で開催を中断していたフランス競馬が、55日ぶりに開催を再開した。日本同様に無観客での実施となっており、フランス調教馬、フランス所属騎手のみで行われる。
約2か月間の中断の影響により、今後の重賞競走日程も変更となる。ディアドラが参戦を視野に入れているガネー賞(G1)は当初、4月26日の開催予定だったが、6月14日に延期。クラシック競走は約1か月の延期で、仏2000ギニー(G1) と仏1000ギニー(G1)は6月1日、仏ダービー(G1)と仏オークス(G1)は7月5日の開催となる。また2016年にエイシンヒカリが制したイスパーン賞(G1)は7月19日の開催になると発表されている。
最も気になるであろう凱旋門賞(G1)の日程については、今のところ日程変更の発表はされていない。だが、前哨戦のニエル賞(G2)はパリ大賞典(G1)が同日に延期になったことにより中止となる。
現在の社会情勢を考慮すると、日本調教馬が今年の凱旋門賞に挑戦可能かどうかは不透明ではあるが、フランス競馬再開は喜ばしいことだ。
待望の再開となったフランス競馬。再開初日は「波乱」のスタートとなった。
パリロンシャン5Rのフォンテンブロー賞(G3)は、3戦3勝のG1馬ヴィクタールドラムが圧倒的1番人気の支持を集める。だが、結果は勝ち馬から2馬身半差の3着に敗れ、初黒星を喫してしまった。
さらに7Rのアルクール賞(G2)には昨年の仏ダービー馬ソットサスが出走。昨年の凱旋門賞にも出走して、日本馬全頭に先着する3着という結果を残しているため、日本でも馴染みのある馬ではないだろうか。
こちらも実績上位のため、1番人気の支持を集める。レースは後方から進め、直線で追い込みを図るも、伸びを欠き4着に敗れてしまった。
「ソットサスは5か月ぶりの実戦となった昨年のラフォルス賞(G3)でも、5着に敗れています。今回、凱旋門賞以来の約7か月ぶりの実戦だったため、休み明けが響いたのではないでしょうか。また初黒星となったヴィクタールドラムも同じくレース間隔が約7か月空いた影響があったかもしれません。やはり55日間の開催中断で、陣営の仕上げも苦労したのではなでしょうか」(競馬記者)
フランス競馬再開初日は2頭の有力馬が、まさかの敗戦という衝撃の結果となった。
その一方、日本競馬は中断することなく開催を継続しており、出走馬は予定通りの仕上げでレースに臨むことができている。今回のフランス競馬再開で、改めて日本は恵まれた環境だと感じさせられるだろう。
現在、開催を中断しているイギリス競馬も5月末の再開を目標にしている。世界中の競馬が通常開催に戻り、日本馬が世界を股にかけて活躍する日が待ち遠しい。