圧倒的な「血の強さ」を活かし、不気味な伏兵ウムブルフが菊花賞直行! 流れる血脈と「実績」が、東西の2強に襲い掛かる!?
モンズーンは欧州において主に長距離で優れた産駒を輩出しており、G1競走6勝のスタセリタや、2013年のKJQESやサンクルー大賞を制覇したノヴェリストがその代表格。パワーが必要な欧州馬場に対応し距離もこなすスタミナ型の種牡馬である。
事実、ウムブルフがもっとも高いパフォーマンスを発揮したのは2600mである札幌日刊スポーツ杯。欧州色が強い血統だけに洋芝適性の高さもあるのだろうが、菊花賞でディープインパクト産駒の中でも「例外的」な、モンズーンの血が色濃い走りをする可能性は否定できない。
スタミナ型の血統背景でいえば、ウムブルフは前述の「東西2強」よりも菊花賞向きと判断することができる。だからこそ陣営は、中長距離であるトライアルには出走せず「ベスト舞台」として菊花賞直行を選択したということではないだろうか。
おそらく、今回のウムブルフはその不気味さから「穴人気」することとなるだろう。ディープインパクト産駒が一度も勝利したことのない「鬼門」菊花賞で、2強に割って入ってきてもおかしくない「血のメリット」こそ、ウムブルフ最大の武器だ。