JRAアーモンドアイ「女王陥落」のシナリオ!? ヴィクトリアマイル「僕の馬の方が強い」相棒を信じ切り、最強女王に打ち勝った9年前の記憶
17日に東京競馬場で開催されるヴィクトリアマイル(G1)。今年はG1・6勝を誇る最強女王アーモンドアイ(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)が参戦することで、異例の注目を集めている。
昨年末の有馬記念(G1)で9着とキャリア初の惨敗を喫し、さらには今年の始動戦に予定されていたドバイターフ(G1)が新型コロナウイルスの影響によって中止。順風満帆だった頃と比較すれば、決して順調とは言えない現在のアーモンドアイだが、実績面では断トツの存在だ。
心配された状態も13日に美浦のWコースで行われた最終追い切りで自己ベストを叩き出すなど、陣営の仕上げに抜かりはない。ディープインパクトらと並ぶG1・7勝目へ視界は良好と言えるだろう。
しかし、その一方で、今年15回を迎えるヴィクトリアマイルは「女王陥落」の歴史に彩られていることでも有名だ。
実際に過去1番人気が勝利したのは、わずか3度。毎年のように現役最強女王が苦杯を舐めているが、中でも単勝1.5倍に支持されたブエナビスタが敗れた2011年のヴィクトリアマイルは、レース史に残る名勝負だった。
こ のレースを制したのは、前年の三冠牝馬アパパネだった。逆に述べれば前年の三冠牝馬が単勝4.1倍の2番人気に甘んじるほど、当時のブエナビスタが抜けた存在だったということだ。
前走のドバイワールドC(G1)こそ8着に敗れていたが、前年はヴィクトリアマイルと天皇賞・秋(G1)を制覇。敗れたジャパンC(G1)は1位入線後に降着、有馬記念(G1)は後にドバイワールドCを勝つヴィクトワールピサにハナ差で惜敗と、紛れもなく現役最強だったブエナビスタ。当時の存在感は、現在のアーモンドアイ以上と述べても差し支えないだろう。
「僕の馬の方が強い――」