JRA 「7冠馬」アーモンドアイの次走は安田記念が濃厚!? ルメールは昨年敗れたリベンジ希望! サートゥルナーリアとの対決は秋競馬か
17日、東京競馬場で行われたヴィクトリアマイル(G1)を異次元の強さで他馬を圧倒し、「7冠」を手にしたC.ルメール騎手とアーモンドアイ(牝5、美浦・国枝栄厩舎)。
これまで12戦のキャリアで、戸崎圭太騎手が騎乗したシンザン記念(G3)を除く、11戦でルメール騎手が手綱を取っている。ルメール騎手が「この馬に乗る時には、いつも自信があります」と公言しているように最強コンビといえるだろう。
アーモンドアイを管理する国枝栄調教師は注目の次走について、「オーナーサイドと相談して決めたい」と明言を避けたが、ルメール騎手は「安田記念でリベンジしたい。メンバーはもっと強くなるけど」と昨年3着に敗れたレースへの参戦をリクエストしたようだ。
ヴィクトリアマイル(G1)は新型コロナの影響で中止となったドバイからとんぼ返りからの復帰初戦だったが、同じくドバイから帰国したラヴズオンリーユーが7着に凡走したのとは対照的なワンサイドゲーム。ここまで6戦5勝と得意の舞台で3着に終わった昨年の安田記念はルメール騎手としても思うところがあるだろう。
ヴィクトリアマイルは6枠12番、安田記念は7枠14番と枠に関しては大きな差はない。やはり、最も大きな違いとなったのはスタートだ。好スタートを決めて、外目の4番手を伸び伸びと追走できたヴィクトリアマイルに対し、昨年の安田記念はロジクライが急激に内へ切れ込んでダノンプレミアムとともに大きな不利を受けた。
道中は外からダノンプレミアムに内へ追いやられ、終始外に壁を作られたため、ポジションを上げることもできなかった。さらに、アエロリットがスローペースで逃げたこともあり、馬群が密集し、進路の確保にも手間取った。
裏を返せば、そこまで不利な要素が重なりながら、あわや差し切るかというところまで猛追したことは、アーモンドアイの強さをより鮮明に浮き立たせる結果ともなった。これは、秋の天皇賞(G1)で単勝1.6倍に支持されたことからも、衆目の一致するところだっただろう。
「現役最強馬といわれるほどの馬ですから、牝馬限定戦であるヴィクトリアマイルへの出走に一部のファンからは賛否両論の声があったようです。直前でルメール騎手を予定していたグランアレグリアが熱発で回避したことも『忖度』があったのではないかと勘繰られる理由となった可能性も否定できません。
そういった声を否定するためにも安田記念参戦は十分に考えられそうです。特に東京競馬場では無類の強さを誇る馬です。ルメール騎手が『これからも負けない』と自信満々だったように、出走してくるようなら再度の圧勝もあるでしょう」(競馬記者)
確かにヴィクトリアマイルの好位につけてノーステッキで楽に抜け出したレースぶりを見せつけられると、ルメール騎手の言葉も説得力がある。
また、宝塚記念(G1)には同騎手のお手馬であるサートゥルナーリアが出走を予定している。荒れた馬場での開催も多く、梅雨の時期に開催されるレースだけに、安田記念の方により現実味がありそうだ。
JRA史上初となる8冠馬の誕生は、早ければ3週間後なのかもしれない。