JRA川田将雅リーディング“諦め”ダービー狙い? まさかのトップ「陥落」から1週間、日曜は日本ダービー(G1)ガロアクリーク「1頭入魂」!
ついにリーディング争いで大きな動きがあった。
今年、リーディングトップを独走していた川田将雅騎手。3月終了時点では、2位のC.ルメール騎手に16勝差の大幅リードをつけていた。だが、差は徐々に詰まっていき、先週は川田騎手が0勝に終わった一方で、ルメール騎手は6勝を挙げ、ついにリーディングトップが交代した。
昨年も春はリーディングトップをひた走っていた川田騎手だが、秋にルメール騎手に逆転を許してしまい、そのままリーディングを逃している。それと比較しても、今年はかなり早い時期で追いつかれてしまった。日本人ジョッキーとしてリーディング獲得を目標に掲げている川田騎手にとっては、痛恨のトップ陥落だ。
そんな川田騎手の今週の騎乗予定が「意外な状況」になっている。
今週末に日本ダービー(G1)の開催を控え、競馬界は盛り上がりを見せている。その中で川田騎手は土曜が3鞍、日曜がダービーの1鞍のみという騎乗予定になっている。対して、ルメール騎手は土曜が7鞍、日曜が6鞍を予定しており、リーディング争いはさらに差が開いてしまうことが予想される。
「今週まで騎手の移動制限がある影響で、普段関西で騎乗している川田騎手にとっては騎乗馬が集まりづらい状況にあります。それに対して、ルメール騎手は普段から関東圏での騎乗も多いため、騎乗馬確保ができているという背景があります。しかし、移動制限は今週で解除されますので、ここからの川田騎手の逆襲が始まるのではないでしょうか」(競馬記者)
川田騎手の今週末の乗鞍が少ないことで、リーディングジョッキーへの“諦め”とも捉えられそうだが、そうとは限らないようだ。
来週以降の川田騎手の巻き返しに期待したいところだが、日曜唯一の騎乗機会・日本ダービーでコンビを組むガロアクリーク(牡3歳、美浦・上原博之厩舎)にも注目したい。
元JRAジョッキーの藤田伸二氏は自身の著書『騎手の一分』で、今回の川田騎手が該当する「1頭入魂」について記している。詳細は本書を確認いただきたいのだが、ヒルノダムールで制した天皇賞・春(G1)、トランセンドで制したフェブラリーS(G1)は1頭入魂の騎乗。このような時は、魂の入った騎乗で高い勝率を誇っていたと述べている。
今回、川田騎手がコンビを組むガロアクリークは皐月賞で3着に入った有力馬。スプリングS(G2)は6番人気ながら優勝、皐月賞でも8番人気で馬券に絡む波乱を2度起こしてきている。陣営も成長ぶりに太鼓判を押しており、ダービーの舞台でも十分に期待が持てるだろう。
波乱の立役者ガロアクリークと1頭入魂の川田騎手が化学反応した時、いったいどのような結果が生まれるだろうか。川田騎手の手綱さばきに注目が集まる。