JRA日本ダービー(G1)福永、松山、和田「掟破り」の連係プレー!? 安藤勝己氏「ノースヒルズ勢が周りを固めた」“影の立役者”がコントレイルを完璧エスコート
「競馬はあくまで全馬が全力で勝利を目指す公正確保が最重要なので、あまり大きな声では言えませんが、ノースヒルズ軍団にとっては完璧なレースだったのではないでしょうか。
内から好スタートを決めたコントレイルでしたが、すぐにコルテジアがその前に出て、ディープボンドが外からぴったりと併走。これがライバル陣営だったら、コントレイルとい福永騎手にとってプレッシャーになりますが、同じ勝負服(正確には若干異なる)がすぐ近くにいたことで安心感があったと思います」(競馬記者)
記者がそうレースを振り返った通り、スタートして1コーナーに飛び込むころには3頭が固まり、完璧なノースヒルズ軍団の布陣が出来上がっていた。
レースは1000m通過が61.7秒という、おあつらえ向きのスローペース。向正面でマイラプソディに騎乗した横山典弘騎手が一気にハナに立つ奇襲を仕掛けたが「ノリさん(横山典騎手)が動いてくるのでは、と思っていたので『やっぱり来たか』という感じ。そこは冷静に受け止められました」と鞍上の福永騎手は冷静に対処した。
「横山典騎手(マイラプソディ)がレースを動かしたことで、ややポジションが下がったコントレイルでしたが、和田竜二騎手(ディープボンド)と松山弘平騎手(コルテジア)がその前に入って、しっかりとガード。この時点で、福永騎手にとって大きな課題の1つだった『最後の直線での進路取り』の心配がほぼなくなりました」(同)
最後の直線ではコルテジアとディープボンドが先に仕掛けて馬群がバラけたところで、コントレイルが満を持してスパート。結果的に福永騎手が「抜け出すと遊んじゃう」と指摘した通り、外へ流れてしまったが、そこから末脚をいかんなく発揮しての圧勝劇。単勝1.4倍の大本命馬に、ここまでスムーズな競馬をされてしまっては、ライバル陣営はお手上げだっただろう。