JRA藤沢和雄調教師「最後のクラシック」へ超大物がデビュー間近! 盟友C.ルメール騎手との「黄金コンビ」で盛大なフィナーレへ
通算1496勝は史上歴代2位、重賞制覇は数知れず……武豊騎手が騎手界のレジェンドなら、藤沢和雄調教師は、間違いなく調教師界のレジェンドだ。
そんな歴史的名伯楽も、いよいよ再来年の2月に勇退。つまり、今年デビューを迎える2歳馬たちが藤沢和調教師にとっては最後のクラシック挑戦となる。
「これは、いい馬ですよ――」
毎年のように良血クラシック候補が押し寄せる名門厩舎で、藤沢和調教師がそう絶賛するのが、アークライト(牡2歳、父ディープインパクト)だ。
祖母に二冠牝馬のベガ、全姉には2014年に桜花賞(G1)を勝ち、凱旋門賞(仏G1)にも挑んだハープスターがいる超良血馬。すでに入厩しており、6月中にもデビューの可能性があるようだ。
「母ヒストリックスターとしては、ハープスター以来となるディープインパクトとの配合。さらに500kgを超える雄大な馬体の牡馬ということもあって、ノーザンファームの期待もかなり高い存在です。
その期待に応えるように、すでに古馬と併せ馬を行って互角の動き。育成牧場時代から抜けて評価の高い馬でしたが、藤沢先生のところに来てまた一段と評価が上がっています。新馬戦からC.ルメール騎手を配して、必勝を期したデビューになりそうです」(競馬記者)
ここ数年、新馬戦で圧倒的な勝率を誇っているルメール騎手。無論、騎手の腕もあるが、それ以上にデビューを待つ2歳馬にとって「デビュー戦にルメール騎手が乗ってもらう」ことが、1つのステータスになりつつある。
そんな中、早々に3年連続リーディング騎手のハートを射止めたのが、このアークライトだったようだ。
「デビューは、どうやら6月21日の東京・芝1600mが有力ですね。藤沢調教師は来年が最後のクラシックとあって、周囲もノーザンファームを中心に『最後にいい思い出を』という動きがあるようです。
そんな動きもあって、今年の藤沢厩舎の2歳馬は例年以上の粒ぞろい。その中でもアークライトはトップクラスの評価を得ている1頭で、藤沢調教師も相当期待しているそうです」(別の記者)
藤沢和調教師とルメール騎手といえば、スペイン語で「黄金の王」と名付けられ、2017年の日本ダービー(G1)を制したレイデオロが思い出される。師にとって初の日本ダービー制覇となった記念すべき勝利だったが、そんな偉大な先輩を超えるような活躍を期待したい。