JRA超大物の「代役」も超大物!? C.ルメール×藤沢和雄が「低迷」新種牡馬モーリスに起死回生の一撃?
2歳戦がスタートしたが、新種牡馬モーリスの産駒たちに元気がない。
早くから大きな注目を集めたものの、ブエナビスタとの間に誕生した「12冠」ベビー・ブエナベントゥーラが、圧倒的に支持された新馬戦で2着に終わるなど、未だ勝ち上がりは0。10頭がデビューしたものの、【0.2.2.6】の成績にとどまっている。
今のところ期待を大きく下回る活躍しかできていないモーリス。その種牡馬としての評価を覆す、“起死回生の1頭”となる可能性を秘めた産駒が、21日(日)、東京5Rの新馬戦(芝1600m)で初陣を迎える良血・カランドゥーラ(牡2歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。
母ラストグルーヴ、母方の祖父はディープインパクト、祖母はG1競走2勝をあげた「女帝」エアグルーヴ。ラストグルーヴはこれまでキングカメハメハを父に持つ産駒を3頭送り出し、そのいずれも勝ち上がりを決めている。だが、重賞勝利には届いていなかったこともあり、父馬をモーリスに替え、さらなる高みを目指すことを決断したようだ。
「鳴り物入りでデビューしたモーリス産駒は馬っぷりがよく、稽古もよく動きます。そのため戦前の評価は高いのですが、勝負どころでギアを一段階あげることなどが苦手なのか、レースでずっとワンペースで走っているのが目立つ気がします。そのためイマイチ決め手に欠けている感がありますね。
ただ、それはこれまでデビューした馬たちに、このような傾向があったというだけ。これから続々とモーリス産駒がデビューするに連れて、本当の傾向も見え、向いている条件なども判明してくると思います。
特に今週デビューするカランドゥーラは、走りの柔軟性に富んでいるともいわれています。今後デビューを控えるモーリス産駒の指針となるような走りを見せてもらいたいですね」(競馬記者)
元々、カランドゥーラは今週デビューの予定はなかった。だが、同厩のアークライトが回避を発表したため、急遽出番が回ってきた。スクランブル出走となるが、鞍上にはC.ルメール騎手が配され、仕上がりも上々とも伝えられている。ハプニングをものともしない走りを見せる可能性は十分あるだろう。
期待が高かった分、結果が出ずに訝しげな視線を送られているモーリス産駒。だが、まだ新馬戦はスタートしたばかり。まずカランドゥーラに、この鬱屈した状況を打ち破るような走りを披露してもらいたい。