JRA【宝塚記念(G1)展望】サートゥルナーリアVSラッキーライラック! アーモンドアイ不在も「G1馬・8頭」超豪華メンバーで熱戦必至
28日、阪神競馬場では春のグランプリ・宝塚記念(G1)が行われる。今年の春競馬の総決算といえる大一番に、ファン投票1位アーモンドアイの不在は残念だが、G1馬8頭の超豪華メンバーによる熱戦が期待される。
注目の筆頭はサートゥルナーリア(牡4、栗東・角居勝彦厩舎)だろう。昨年暮れの有馬記念(G1)はリスグラシューの2着に敗れたが、今年の復帰戦となった3月の金鯱賞(G2)では、トップハンデ58キロを背負いながら上がり3F最速の脚で突き抜けた。
2着馬との差こそ2馬身だったが、終始楽な手応えで楽に抜け出したレース内容は、ここでも最右翼の扱いが必要となる。3馬身差の圧勝を決めた神戸新聞杯(G2)と同じ阪神コースで、昨年の皐月賞(G1)以来のG1勝利をあげられるか。
ラッキーライラック(牝5、栗東・松永幹夫厩舎)は充実一途の5歳を迎えている。17年の阪神JF(G1)を勝ったが、クラシックではアーモンドアイの陰に隠れ、主役の座から転落。久々のG1の美酒に酔うには、昨年のエリザベス女王杯まで待たなければならなかった。
デビュー時の480キロから、大阪杯では520キロと40キロもグラマーになった馬体はまさにピークを迎えたといえるだろう。再びアーモンドアイに挑戦するためにも、ここは負けられない。
クロノジェネシス(牝4、栗東・斉藤崇史厩舎)も逆転に向けて虎視眈々。前走大阪杯はスローペースの外目3番手からの追走。直線でラッキーライラックとの叩き合いに敗れたが、内からロスのない競馬をした勝ち馬に対し、8枠12番の外枠も痛かった。
宝塚記念と同じ距離だった芝2200mの京都記念(G2)で2着カレンブーケドールに2馬身半の差をつけているように1F延長は歓迎だろう。主戦の北村友一騎手は、昨年の阪神JFレシステンシア以来のG1勝ちを狙う。
ブラストワンピース(牡5、美浦・大竹正博厩舎)は3番人気に推された前走の大阪杯を見せ場なく7着に敗れた。今年初戦のAJCC(G2)を快勝したものの、不甲斐ない敗戦となった。毎度のように話題となるが、大型馬ゆえに馬体重増の克服が肝要だろう。
中間の計量では570キロともいわれる馬体が、どこまで研ぎ澄まされるかにも注目が必要だ。動ける体なら18年の有馬記念を3歳で制した実力馬の復活も十分にありそうだ。
グローリーヴェイズ(牡5、美浦・尾関知人厩舎)は昨年暮れの香港ヴァーズ(G1)で、2着ラッキーライラックに3馬身半の差をつける楽勝で初G1勝ちを飾った。復帰戦に予定していた春のドバイ遠征はコロナ禍の影響で、まさかのとんぼ返り。調整に狂いが出てしまい、春の天皇賞(G1)を見送った。
前走から間隔こそ開いたが、実力はトップクラスで間違いない。1週前追い切りでは併走馬を突き放せなかったが、騎乗したD.レーン騎手は「ベリーハッピー」のジャッジ。状態さえ問題なければ軽視は禁物だろう。