JRA近親にG1馬ズラリ! シーザリオ・エアグルーヴと肩を並べる「あの一族」が送り出す超良血、父はデアリングタクトと同じエピファネイア
今年の宝塚記念(G1)はクロノジェネシスの圧勝で幕を閉じ、昨年のリスグラシューに続く牝馬の連覇となった。
振り返れば4年前にもドゥラメンテ、キタサンブラックといった名馬を相手にマリアライトが優勝したことは、まだ記憶に新しい。8番人気と低評価だったマリアライトを勝利へ導いた蛯名正義騎手の手綱捌きも見事だった。
そして、マリアライトの初仔であるオーソクレース(牡2、美浦・久保田貴士厩舎)のデビューも近づいているようだ。陣営によると7月の札幌デビューを予定しているらしい。母も育てた厩舎ゆかりの良血馬に久保田調教師の期待も大きい。
マリアライトの血統は父ディープインパクト、母クリソプレーズ。母の父エルコンドルパサーは、日本馬が最も凱旋門賞制覇に近づいた1999年の2着馬である。そんな偉大な父の血を引くクリソプレーズは兄に2006年のジャパンCダート(G1・現チャンピオンズCの前身)を制したアロンダイトがいる。
一般的にはこれだけでも十分な実績といえそうだが、これにとどまらないのが「クリソプレーズ一族」の底知れない恐ろしさだ。
宝塚記念、エリザベス女王杯(G1)を勝利したマリアライトをはじめ、15年の菊花賞(G1)で1番人気、有馬記念(G1)でも3番人気に支持されたリアファル、13年のジャパンダートダービー(G1)を勝ち、以降もトップクラスで活躍したクリソライト、昨年のチャンピオンズC(G1)と今年の帝王賞(G1)を勝利したクリソベリルと精鋭揃いなのである。
多くのG1馬を輩出した名牝といえば、ビワハヤヒデ、ナリタブライアンのパシフィカス、ダンスパートナー、ダンスインザダークのダンシングキイ、アドマイヤグルーヴ、ルーラーシップのエアグルーヴなども有名だが、クリソプレーズもまた華麗なる一族といっても差支えがないだろう。
「父のエピファネイアが、初年度産駒でいきなり今年の牝馬クラシック2冠を無敗で制したデアリングタクトを出したことも期待が出来ますね。これにより、オーソクレースは父母にシーザリオ、母母にクリソプレーズという日本を代表する牝系の血が合わさる訳ですから。
クリソプレーズがハズレの少ない繁殖牝馬というのも大きな魅力です。血統的にもクラシックに適性が高そうですし。成長力があるのもこの血統の特徴です。マリアライトも母同様に名繁殖牝馬となる期待が大きいですね」(競馬記者)
一族がダートで大物を出しているだけでなく、父がディープインパクトのマリアライトは芝のG1を勝利している。
エピファネイアを父に持つオーソクレールには芝、ダートどちらにも適性がありそうなだけにオールラウンダーとしての期待も持てそうだ。