JRA川田将雅まさかの「怠慢騎乗」疑惑!? リーディング奪取も「三日天下」でまたしても打倒ルメールならず
昨年は秋に川田将雅騎手からリーディングを奪ったC.ルメール騎手がそのまま突き放して年間騎手リーディングに輝いた。1月27日に行われた『2019年度JRA賞』の授賞式で、「今年こそはルメールさんに勝って、この壇上のセンターに立ちたい」とルメール騎手からのリーディング奪取を誓った川田騎手。今年はロケットスタートでリーディングをキープした。
しかし、春のG1シーズンの訪れとともに徐々に差が詰まり、5月24日の開催終了の段階で陥落。ルメール騎手にリーディング1位の座を明け渡すことになった。昨年よりも早いタイミングでの陥落に今年のリーディング1位は絶望的に思われていた。新馬戦が始まる6月になると、勝ち負けが期待される多くの馬を擁するルメール騎手が有利に映るため、仕方がないことだろう。
だが、いざ新馬戦が始まってもルメール騎手の勝ち数は思いのほか伸びない。一進一退を繰り返した2人の争いは膠着状態に落ち着いたかに思われた。そんな状況に変化が起きたのがルメール騎手の大ブレーキだ。4日、5日の開催で1番人気に11回騎乗するも、わずか1勝に終わり96勝。
これに対してライバル・川田騎手は6勝をあげ94勝とし、2勝差まで追い上げた。11日、12日の開催では川田騎手は5勝を挙げて99勝、ルメール騎手は4勝で100勝となり、ついに1勝差まで追い詰めた川田騎手。
リーディング再奪取のときは早くも訪れた。18日の開催で101勝目を挙げると、同日1勝のルメール騎手に勝利数で並んだ。2着の差で約2ヶ月ぶりのリーディング奪還を成し遂げた。
怒涛の猛チャージで再び天下を取り返した川田騎手としては、このまま突き放したいところだったが、19日の開催では1勝にとどまり102勝。その結果、この日3勝を挙げたルメール騎手が104勝で再び単独首位を取り返したのだった。
「昨年はルメール騎手に抜かれると、そのままズルズルと差が開いていきましたが、今年はつかず離れずで射程圏をキープし続けていたことが大きいです。ルメール騎手も得意の函館で勝ち星を増やせなかったのは誤算だったでしょう。
7月に入って2歳戦を全敗と大不振でしたからね。とはいえ、並ばれてからまた抜かせなかったのも意地を見せた格好です。2人のリーディング争いはまだまだ続きそうですよ」(競馬記者)
その一方で、川田騎手が1番人気オーマイダーリンに騎乗した土曜阪神の最終レースではゴール前で手綱を引いた影響もあって3着に敗れた。2着馬とはアタマ差だったため、これに対して、「怠慢騎乗」を疑う声も上がってしまった。
パトロール映像を確認するとオーマイダーリンが外側に逃避しようとしたのを制御しようとしたことが原因に思われる。実際に、JRAの決裁レポートでも、「決勝線手前で、5番オーマイダーリンの騎手川田将雅が追いづらくなる状況がありましたが、これは同馬が外側に逃避しようとしたことによるものでした」と発表されている。
だが、これはジグザグに動いた直線での強引な進路取りも少なからず影響したかもしれない。スムーズな進路取りが出来ていれば、1着もあった走りだっただけに残念な結果に終わった。
川田騎手が悲願としているリーディング奪取には、こういった詰めの甘さの解消も必要となりそうだ。