JRA「ベスト条件」マテンロウスタイル横山典弘とデビュー勝ちの期待大! 兄は函館記念馬マイスタイル
2日、函館競馬場で行われる5Rの新馬戦(芝2000m)に出走予定のマテンロウスタイル(牡2、栗東・昆貢厩舎)がいきなりでもやれそうな気配だ。
父ハーツクライ、母ファーストナイナーの血統は2019年の函館記念(G3)を制したマイスタイルの全弟にあたる。デビュー戦の手綱を任されたのは横山典弘騎手。兄の主戦を務めたこともある関東の名手を背にデビュー勝ちを狙う。
兄のマイスタイルは17年のクラシックを皆勤した馬でもある。皐月賞(G1)を16着、菊花賞(G1)を18着と振るわなかったものの、最も印象に残ったのは日本ダービー(G1)での奮闘だろう。
このときのマイスタイルはフルゲート18頭となったレースで単勝オッズ188.8倍の14番人気という低評価。だが、スタートしてすぐに先手を奪うと、横山典騎手は絶妙なペース配分で1000m通過1分03秒2の超スローに落とした。
結果的にはスローペースを逆手に取って捲くったC.ルメール騎手のレイデオロが勝利したものの、マイスタイル自身もあわやという展開まで粘り込んで4着と大健闘を見せた。1番人気アドミラブルは出遅れたこともあって後方に位置したとはいえ、脚を余す格好の3着に敗れたのはマイスタイルが演出したペースに幻惑された影響も大きかった。
その後、着実に力をつけて重賞戦線でも善戦するようになったマイスタイルが待望の初重賞勝ちを決めたのは、1番人気に支持された昨年の函館記念だった。2006年エリモハリアーの勝利を最後に、12年連続で1番人気が敗れていた夏のローカルハンデ重賞で見事に優勝した。
「札幌は先週開幕したばかりで馬場状態はまだまだ良好です。逃げ先行馬が好走する条件を満たしているだけに、前々での競馬が予想されるこの馬には向きそうです。
日曜には重賞のクイーンS(G3)が開催されますが、横山典騎手は騎乗予定もないことから新馬デビューのマテンロウスタイルへの期待も大きいかもしれませんね。
兄の背中を知っているだけにおそらくは逃げ先行での競馬が濃厚でしょう。さすがにポツンはないと思います(笑)」(競馬記者)
札幌デビューはコースこそ違えど洋芝の競馬場、芝2000mの条件は函館記念と同じ距離。
陣営も『デイリースポーツ』の取材に「心肺機能も高いし、無駄な力を使わないので、ペースもコントロールできると思う」と答えており、操縦性の良さに期待も大きい。
兄は京都のデビュー戦を3着に敗れたが、弟は勝利を飾れるだろうか。