JRA藤田菜七子「結果で応えたい」ナルハヤ侮れない存在感! ベスト距離のクイーンS(G3)で善戦必至
8月2日に行われる日曜札幌メイン・クイーンS(G3)に藤田菜七子騎手とナルハヤ(牝6、栗東・梅田智之厩舎)のコンビが出走する。
藤田騎手の札幌参戦は昨年のワールドオールスタージョッキーズ以来となる。1年ぶりの夏の北海道開催でオーナーの陣内孝則氏に朗報を届けることができるだろうか。
6歳にして初の重賞挑戦となった前走のマーメイドS(G3)は4着に敗れたものの、見せ場十分の逃げで健闘した。レース後に藤田騎手が「自分のリズムで運べました」と振り返ったように悔いを残さない騎乗が印象的だった。
これまでは、重賞に騎乗しても後方からの競馬をすることが多かった藤田騎手だったが、積極的な騎乗を心掛けている姿勢が垣間見えるようになってきた。これは先週のアイビスサマーダッシュ(G3)でラブカンプーに騎乗した際にも同様だった。
外枠が圧倒的に有利とされる新潟の直線1000mの条件でラブカンプーは1枠2番を引いた。快速を武器としている馬にとって不利な条件だったにもかかわらず、好スタートを決めると迷いなく外を目指してパートナーを導いた。
内枠だったはずのラブカンプーがワープをしたかのように大外に現れたレースは大いに盛り上がった。結果こそ10着に終わったとはいえ、好騎乗だったといえるだろう
騎乗馬の持ち味を引き出そうとする藤田騎手の姿勢はクイーンSに出走するナルハヤにとっても心強い援軍となりそうだ。ナルハヤ自身も芝1800mの成績は【1.4.3.2】と複勝率80.0%を誇る好条件である。
札幌は初コースではあるが、父のサクラプレジデントは札幌2歳S(G3)、札幌記念(G2)の勝ち馬でもあり、血統的にこなせる背景は十分だ。
「先週開幕したばかりの札幌は芝コースの状態が良好で、逃げ先行馬の前残りが目立っています。3枠3番と逃げるには絶好の枠が当たりましたから運も向いています。
隣に同型のタガノアスワドがいるのは気になりますが、多少は競り合っても今の札幌なら残せる可能性が高いです。
展開次第では2頭が行ったままなんてこともあるかもしれませんよ」(競馬記者)
クイーンSは過去10年でも、逃げ先行馬が圧倒的な好成績を残している舞台でもある。
29日の最終追い切りでは継続して騎乗を任されていることに対し、「結果で応えたいです」と決意を語った藤田騎手。
1ハロンの距離短縮を味方にあっと驚く激走を見せても不思議ではなさそうだ。