JRAレパードS(G3)馬券攻略のカギは「サンデーサイレンスの血」!? 過去10年のデータから浮上した“超大穴”候補とは!?
9日(日)の新潟競馬場では第12回レパードS(G3)が行われる。今年も真夏の3歳ダート重賞にフルゲート15頭がそろった。
2009年の第1回から16年の第8回までは1、2番人気のどちらかが勝利を挙げ、比較的平穏に収まりやすいレースだった。ところが2017年からは順に11番人気、5番人気、10番人気が優勝。過去3年の3連単配当は、すべて20万円を超え、17年は80万円超えと、荒れる重賞レースに傾向が変わりつつある。
今年は1番人気が予想されるデュードヴァンが実績で頭一つ抜けているが、伏兵の台頭はあるのだろうか。このレースにおける過去10年の血統の傾向から穴候補を探ってみた。
まず、種牡馬の系統別成績で目についたのが、このレースにおける父サンデーサイレンス系の相性の良さだ。出走頭数も多いが、過去10年の成績は「5-5-3-42」。勝率11.1%、連対率は22.2%に上る。今年はダンツエリーゼ、フェイバリット、ミヤジコクオウ、ラインベックの4頭が父サンデーサイレンス系だ。
しかし、母の父がサンデーサイレンス系だった場合は「0-1-2-27」。連対率3.3%と好対照である。今年の出走馬で該当するのはフリーフロー、フレイムウィングス、メイショウダジン、ライトウォーリアの4頭。いずれも伏兵といえる存在だ。
では、レパードSで好走歴がある母父の系統はというと、デピュティミニスター系が過去10年で「3-1-0-10」という成績を残している。過去10年で、母父がデピュティミニスター系というミラクルレジェンド(2010年)、ボレアス(11年)、そしてハヤヤッコ(19年)の3頭が優勝を飾った。
今年の出走馬で母の父にデピュティミニスターの血を持つ馬はただ1頭。母父がフレンチデピュティというフェイバリット(牡3歳、美浦・小桧山悟厩舎)である。
フェイバリットの父トーセンファントムも好走条件に該当するサンデーサイレンス系で、レパードSの好走条件にぴったり当てはまる。血統データ的には文句なしのフェイバリットだが、最低人気の可能性すらある人気薄だ。昨年6月にデビューして以降、11戦して「2-0-0-9」。前走は函館の2勝クラスで5着に敗れ、1800mの持ちタイムは距離経験がある12頭の中でケンシンコウと並び最も遅い1分55秒7。さらに枠は過去10年で「0-1-0-9」という大外に入ってしまった。
このように、血統以外では人気を集める要素は見当たらないフェイバリット。さらに、鞍上は今回が重賞初騎乗というルーキーの原優介騎手がテン乗りで臨む。原騎手は、4月5日に初勝利を挙げて以降、中央では4か月以上勝利から遠ざかり、2勝目が遠い。ただし2着4回、3着7回と、たびたび人気薄で高配当を演出している。
人馬ともにノーマークの存在だが、血統的には“激走フラグ”が立っているのも事実。もしフェイバリットが馬券に絡めば、レース史上初の3連単100万円超えも夢ではないだろう。