JRA藤沢和雄厩舎「遅れてきた大器」に”内戦”勃発!? この夏「最大の上がり馬」を巡り、仁義なき戦い
それでも仕切り直しのデビュー戦を4馬身差で圧勝し、単勝1.8倍に応えたルヴォルグ。東京スポーツ杯2歳S(G3)でも堂々の1番人気に推されたが、外枠不利のコースで8枠に入ってしまう不運……。さらにスタートで出遅れた時点で万事休すだった。
続く3歳初戦となった大寒桜賞(1勝クラス)で、後のG2・2勝馬リオンリオンに食い下がったルヴォルグだったが、ダービー出走を懸けたプリンシパルS(L)では、再びを1番人気に推されるも、最後の直線で致命的な不利に泣き6着。不完全燃焼のまま春を終えた。
その後、1勝クラスを楽勝したが、菊花賞(G1)を目指して格上挑戦で挑んだセントライト記念(G2)では重馬場に脚を取られ、あと一歩で出走権を逃す4着……。レース選択からも陣営の期待、そして素質の高さがうかがえる本馬だが、どうしても波に乗れないまま休養することとなった。
そんなルヴォルグは、今年5月の復帰戦(2勝クラス)を+18kgの馬体で完勝。秋への飛躍に向け、レッドアルマーダが待つオホーツクSに駒を進めている。
何の因果か、レッドアルマーダとルヴォルグは共に藤沢和雄厩舎の同門だ。果たして“身内”を制して飛躍の秋を迎えるのは、どちらの「遅れてきた大器」か、それとも新たなライバルが立ち塞がるのか――。
今年のオホーツクSは、例年以上に注目が集まりそうだ。