JRAが「要求」飲んだ!? 紫苑S(G3)田辺裕信「赤っ恥」も“カット”成功で幻に……秋華賞(G1)開催“誤爆”に「えっ、今のは無しで(笑)」
本番に“不安”を残す内容……だったのかもしれない?
12日、中山競馬場で行われた秋華賞トライアル紫苑S(G3)は、5番人気のマルターズディオサ(牝3歳、美浦・手塚貴久)が完勝。チューリップ賞(G2)勝ち、阪神ジュベナイルF(G1)2着の実績馬が、上がり馬たちの挑戦を跳ね返して見せた。
「今回、開幕週もあって流れに乗って正攻法でいきました」
レース後、主戦の田辺裕信騎手がそう振り返った通り、抜群のダッシュから、すんなり2番手に付けたマルターズディオサ。内からハナを主張したショウナンハレルヤを行かせる形で、1000m通過は61.8秒。稍重であったこと考慮しても、前有利なペースに持ち込めたことは間違いないだろう。
4コーナーで逃げていたショウナンハレルヤが脱落し、先頭で最後の直線を迎えたマルターズディオサ。抜け出すのが早過ぎたため「最後は詰めが甘くなった」と課題を挙げた田辺騎手だが「押し切れたのは大きい」と相棒の成長を評価。最後はパラスアテナの猛追を封じて、先頭でゴールを駆け抜けた。
「正直、調教の段階では緩さがあって、個人的に手応えは掴めてなかったんですけど、今の状態で勝てたのは、さらに上積みがあってG1に行けるんじゃないかと思います」
今春のチューリップ賞で2歳女王レシステンシアを破る金星を上げたものの、桜花賞(G1)8着、オークス(G1)10着と悔しい思いをしたマルターズディオサ。それだけに今回の復活勝利は大きく、主戦騎手の言葉通り小さくはない上積みを持って本番に挑むことができそうだ。
ここまでは田辺騎手にとっても、最高の結果だった。しかし、喜びも束の間……最後の最後で、大きな「落とし穴」が待っていたようだ。