JRA 川田将雅「強奪被害」を乗り越え悲願のG1制覇へ!? セントウルS(G2)三浦皇成「笑い止まらぬ」ダノンスマッシュ完勝劇!
13日、中京競馬場で行われたセントウルS(G2)は、1番人気のダノンスマッシュ(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)が優勝。悲願のG1制覇へ、大きな弾みをつけた。
17頭立て、芝1200mのレースで8枠16番という難しい枠からのスタートとなったダノンスマッシュ。しかし、レース後に「ゲートにも課題が残るので、スタートを出てから馬を信じて運ぼうと思っていました」と振り返った三浦皇成騎手は冷静だった。
ここ2走、逃げるレースをしていたダノンスマッシュだったが、この日はハナを主張したセイウンコウセイやラブカンプー、ビアンフェらを見る形の好位から。「いい位置を取った瞬間に、早め先頭も考えていましたし、途中から思い通りの競馬ができました」と鞍上が話した通り、かつての“勝ちパターン”を取り戻した。
最後の直線では、逃げ集団を交わして力強く先頭に躍り出る横綱相撲。食い下がるG1馬ミスターメロディを突き放し、メイショウグロッケの乾坤一擲の強襲を凌いだ走りには貫禄すら感じさせた。
「ダノンスマッシュらしい、本当に強いレースでした。正直、この馬がG1をなかなか勝てないとは思えない走りでしたね。
ここ2戦は1400mや1600mを使っていましたが、レース後に三浦騎手が『かえって道中のゆとりにつながったと思う』と話していた通り、いい経験になったようです。元JRA騎手の安藤勝己氏も『前2走の逃げをリセットする理想的な勝利』(公式Twitter)と三浦騎手の騎乗を絶賛していましたよ。これならスプリンターズS(G1)も楽しみじゃないでしょうか」(競馬記者)
これで重賞6勝目ながら、G1の舞台では3着が最高というダノンスマッシュ。1400m以下のG2・G3に限れば、8戦6勝2着1回。着外に沈んだのは3歳春のファルコンS(G3)だけというほぼ完璧な実績だ。しかし、ここまで前哨戦を勝っては、本番で敗れるというレースを繰り返している。
そこであと一歩を超えるために声が掛ったのが三浦騎手だった。ましてやダノンスマッシュのスプリント挑戦は、三浦騎手にとって「曰く付き」だったという。