JRA武豊の凱旋門賞を奪った「禁止薬物」ジルパテロールとは? 元WBC世界バンタム級王者・山中慎介とルイス・ネリの「因縁」から3年
日本が誇るレジェンドジョッキーには、あまりにも悲しい結末となった。
4日、JRA(日本中央競馬会)は凱旋門賞(仏G1)に出走を予定していたジャパン(牡4歳)、ソヴリン(牡4歳)、モーグル(牡3歳)、サーペンタイン(牡3歳)ら4頭の出走取消を発表。所属するA.オブライエン厩舎から禁止薬物ジルパテロールが検出されたためだ。
この結果、ジャパンに騎乗するため日本から遠征していた武豊騎手の凱旋門賞挑戦は、あまりにも無念な形で幕を閉じることとなった。
武豊騎手にとって、世界の頂点を決める凱旋門賞が如何に特別なレースであるかは、競馬ファンの多くが知るところだ。
今年は新型コロナウイルスの影響によって、参戦自体が危ぶまれていたが、武豊騎手は自身の公式HPを通じて「出場することがボクの毎年の大きな目標で、勝つことが夢。コロナ禍で帰国後に2週間の自主隔離が待っていることはもちろん承知しています。迷いはありません」と不退転の覚悟を示していた。
それだけの決意があったにもかかわらず、武豊騎手は凱旋門賞に参加することもなく帰国することとなる。無論、帰国後は2週間のコロナウイルス感染防止ため、秋華賞(G1)などのレースにも参戦できない。言ってしまえば、リスクだけを支払わなければならない格好だ。
そもそも、今回の騒動を引き起こす原因となった「ジルパテロール」とは、一体どういった禁止薬物なのだろうか。