JRA安藤勝己氏「ダイワスカーレットの方が上」天皇賞・秋(G1)VSウオッカ「どちらが強いか問題」に断! 名牝が繰り広げた「2㎝差」歴史的名勝負

 11月1日、東京競馬場で行われる天皇賞・秋(G1)。

 今年は、JRA芝G1最多勝利が懸かるアーモンドアイが、金曜時点の前売りオッズで単勝1.3倍と圧倒的人気を集めている。

 そのアーモンドアイに対し、逆転候補として注目を集めるのがクロノジェネシスだ。前走の宝塚記念(G1)で、2着キセキに6馬身差をつけて圧勝。2頭の牝馬に大きな注目が注がれている。

 天皇賞・秋で2頭の牝馬が注目を集めたといえば2008年。ウオッカとダイワスカーレットが歴史的名勝負を繰り広げた天皇賞だろう。

 武豊騎手、角居調教師のコンビで挑んだウオッカに対し、安藤勝己騎手、松田国英調教師で挑んだ同世代のライバル・ダイワスカーレット。

 牝馬でありながら前年の日本ダービー(G1)を制し、この年の安田記念(G1)も勝利したウオッカが2.7倍に推され、ダイワスカーレットはウオッカに4勝1敗と勝ち越しながらも3.6倍の2番人気であった。

 当時、ダイワスカーレットを管理する松田国厩舎では、調教で坂路を2本。1本目は、前に馬をおいて軽くやるのが基本となっていた。

 しかし、天皇賞・秋が休養明けとなるダイワスカーレット。1本目の坂路で「馬が我慢しきれずに、前の馬に乗っかっちゃいそうな感じでいっちゃって、まともに乗れなかった」と、元JRAジョッキーの安藤氏は自身のYouTubeチャンネル『アンカッちゃんねる』で当時を振り返る。

 安藤氏は当時、「先生、これ山(坂路)2本ムリですよ」と松田国調教師に話した記憶を辿る。あまりのテンションの高さに本番への自信が持てず、レース当日もテンションが高く「ゲート入る前から、ずーっと不安でしょうがなかった」と、この時の心境を語っている。

 その不安は的中し、レースでもかかり気味に逃げたダイワスカーレット。前半1000mは58.7秒とハイペースを刻んだ。

「すごいペースで自分から行っちゃうから。外で馬がちょっと顔見えたらガーンガーンって行って、正直すごい流れだなって。自分で行ってるんだからしょうがないんだけど、それでみんな突っついてくるから……もう3コーナー回る時には、正直『馬群に沈むな』と思いましたね」と惨敗の覚悟もしていたようだ。

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