JRA川田将雅「降板」で覚醒!? みやこS(G3)初コンビ・クリンチャーに襲い掛かる2頭の刺客。あのレース以来の「因縁対決」勃発か
8日、阪神競馬場でみやこS(G3)が開催される。今年で10回目を迎える同レースは10頭と小頭数ながらも、粒ぞろいのメンバーが集結した。
その中でも、悲願のダート初勝利を目指すクリンチャー(牡6歳、栗東・宮本博厩舎)に注目したい。
2月の仁川S(L)で初めてダートレースに出走したクリンチャー。いきなり2着に好走したことから、ダート初勝利は時間の問題かと思われた。だが、その後は2着3回、3着1回、4着1回となかなか勝ちきれない。
そんなクリンチャーにとって、今回起爆剤として期待されるのが初コンビとなる川田将雅騎手だ。
先日のJBCクラシック(G1)をクリソベリルで制した川田騎手。現在、146勝で全国リーディング2位の言わずと知れた名手である。今年のJRAダート競走は勝率31.7%と抜群の成績を残しており、これは芝の勝率を5.6ポイントも上回っている。クリンチャーにとって最高のパートナーとなりそうだ。
「剛腕の川田騎手は追えるジョッキーなので、なかなか勝ちきれないクリンチャーにいい刺激となりそうですね。前走で久々を叩いて上積みを見込めそうですし、ここでは勝ち負け必至かと思いますよ」(競馬記者)
ただ、今回は川田騎手ゆかりの馬が強敵となりそうだ。
骨折明けで約10か月ぶりの復帰となるエアアルマスは、川田騎手の手綱でオープンクラス2勝を含む3連勝。もう1頭、ベストタッチダウンも同騎手とのコンビで3連勝してオープン入りを決めた。
どちらも川田騎手が出世させた馬と言えるだろう。だが、実は2頭とも川田騎手とのコンビで惨敗した後、乗り替わりで挑んだレースで復活の勝利を挙げたという共通点がある。
・エアアルマス
武蔵野S(川田)11着→東海S(松山)1着
・ベストタッチダウン
アンタレスS(川田)14着→太秦S(岩田康)1着
川田騎手にとって因縁の相手とも呼べそうな2頭。クリンチャーとのコンビで何としても勝ちたいところだろう。
「エアアルマスは同日のAJCC(G2)でブラストワンピース、ベストタッチダウンは同日の府中牝馬S(G2)でダノンファンタジーに騎乗を優先した結果なので、やむを得ない乗り替わりです。しかし、惨敗した次のレースを違うジョッキーに勝たれてしまうと、川田騎手としてはあまりいい気分ではないと思いますよ」(同)
川田騎手の降板後に調子を取り戻した馬といえば、キセキが記憶に新しいだろう。