JRAファンタジーS(G3)“レシステンシア2世”候補は意外な「穴馬」!? 距離短縮組の好走が「幻想」に終わる理由とは
7日、阪神競馬場でファンタジーS(G3)が開催される。昨年の勝ち馬レシステンシアは、そのまま2歳女王へと駆け上がった出世レースだ。
今年は3連勝中で注目を集める九州産馬ヨカヨカ、小倉2歳S(G3)の勝ち馬メイケイエール、ファンタジーSと同距離の1400mで2連勝中のサルビアなど、12頭が出走を予定している。
芝1400mという非根幹距離で行われるファンタジーS。前走の距離別で出走馬を分類すると、同距離組が2頭、距離延長組が8頭、距離短縮組が2頭という内訳だ。この前走距離別の成績を見ると、明暗がくっきりと浮かび上がる。
●過去10年のファンタジーS前走距離別成績(左から勝率、連対率、複勝率)
同距離 [2-5-3-58/68] 2.9%、10.3%、14.7%
距離延長 [4-0-4-34/42] 9.5%、9.5%、19.0%
距離短縮 [4-5-3-19/31] 12.9%、29.0%、38.7%
前走で1400mを走った馬の不振が目立つ一方で、距離短縮組の好走が顕著である。特に、マイルからの距離短縮は勝率14.3%、複勝率47.6%と抜群の成績だ。
だが、今年の出走メンバーに前走でマイルを走った馬はおらず、前走1500mから出走するのがオパールムーン、ラヴケリーの2頭。例年であれば、注目したほうがよさそうだが、今年は度外視していいかもしれない。
なぜなら、今年のファンタジーSは京都ではなく阪神で開催されるからだ。
例年、ファンタジーSが行われるのは秋の京都開催後半。そのため、芝が傷んでいる状態でレースが施行される。これがスピード自慢の同距離、距離延長組よりも、パワーを兼ね備えた距離短縮組が好走している要因と言えるだろう。
だが、今年は開幕週の阪神開催ということで、むしろ距離延長組の好走に期待できるはずだ。
これには上位人気が予想されるヨカヨカ、メイケイエールなども該当するが、その中でもフリード(牝2歳、栗東・西園正都)に注目したい。