JRA「偉業」の年! アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクト……最後の締めは「あの馬」しかいない!? 「全弟」勝利で繋いだバトン

 今年最後の「偉業」はこの馬で――。

 7日、8月の新潟ジャンプS(J・G3)で落馬負傷した石神深一騎手が、コウキチョウサン(牡7歳、美浦・和田正一厩舎)で復帰初戦の障害戦(OP)を勝利した。

 コウキチョウサンは障害転向後、今回が11戦目。前走は石神騎手の戦線離脱で高野騎手が騎乗したが、7着に敗れていた。

 再び石神騎手が鞍上に戻った一戦。10頭立てとなったレースで、コウキチョウサンは2番人気に推されていた。

 レースでは、スタートで行き脚がつかず後方からとなったコウキチョウサン。最初の障害でも上手く歩幅が合わず、苦しい出だしとなった。

 しかし、石神騎手がレース後「2走前のように徐々に上がっていければと思っていました。相手はミッキーブラックだと思っていたので、3角で射程圏に入れて競馬をしました」と語ったように、道中でじょじょに進出し最後の直線では3番手。

 直線に入り最後の障害では躓く危ない場面もあったが「最終障害さえクリアできれば大丈夫だと思ったので、そこは大事に飛びました」とレース後に振り返ったのは、本馬の不得手を理解しているからこその言葉だろう。

 最後は後続の追撃も凌ぎ切り完勝したコウキチョウサン。石神騎手は「本当に福島は上手ですね。これからは斤量を背負うことになるので、他のコースでも今日のように差し脚を使えるといいですね」と今後を見据えたコメントを残した。

 コウキチョウサンは独特な「ネーミング」からも想像できるように、オジュウチョウサンの全弟である。

 母シャドウシルエットに父がステイゴールド。偉大な兄と同血である事からも、障害界の次世代スター候補として注目が集まるのも当然といえるだろう。

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