JRAエリザベス女王杯を前に2020年牝馬勢力図を徹底解剖! アーモンドアイ・デアリングタクト・クロノジェネシス・グランアレグリアの【牝馬4強】に割って入るのは?

 これらのG1レース優勝馬以外でも、今年は豊作で実力牝馬は多数いる。まずはカレンブーケドール。オークス、秋華賞、ジャパンカップ、京都記念、オールカマーを2着という実績。ただし安定感はあるものの、詰めの甘さは否めない。オールカマーで同馬に勝利したのがセンテリュオはディープインパクト産駒の良血馬だが、そのオールカマーが重賞初勝利であり、しかも9頭立ての少頭数。牡馬相手にG2勝利は評価しつつも、トップクラスと判断するのは早計だ。

 なお他に牡馬相手にマイル重賞を勝利したサウンドキアラ、プリモシーン、トロワゼトワルなどもいるが、牡馬を相手に勝利したレースの格がG3までであり、やはり牡馬相手のG1で2着か牡馬相手にG2以上の勝利実績がないと上記のメンバーには食い込めない。

デアリングタクト JBISサーチより

 3歳牝馬戦線に目を向けると、論ずるまでもなく桜花賞、オークス、秋華賞を勝利し、無敗の牝馬三冠を達成したデアリングタクトの一強であろう。昨年の阪神ジュベナイルフィリーズを制したレシステンシアがいるものの、直接対決で完敗し実績でも差をつけている。

 ただ残念なことに、他の3歳牝馬はかなりスケールダウンと言わざるを得ない。というのも桜花賞もオークスも秋華賞も、2着馬と3着馬がすべて異なるからである。デアリングタクトの実力は突出しているが、コントレイルとサリオスのような強力なライバルに恵まれなかったのも事実。3歳牝馬のレベルが低いのではと勘ぐられるのも当然といえよう。デアリングタクトは牡馬のトップクラスと対戦していないのも未知数だが、その実力がどこまで通用するのか、その答えはジャパンカップで見られるだろう。

 ここまでが今年の牝馬戦線をまとめたものである。やはり総合的にはアーモンドアイが頂点に君臨し、クロノジェネシス、グランアレグリア、デアリングタクトで【牝馬4強】といった印象。それに続くのが、ラッキーライラック、ラヴズオンリーユー、ノームコアという状況だ。

 もし今年のエリザベス女王杯でラッキーライラックが連覇を達成できれば、アーモンドアイに続く芝のG1レース4勝となり、4強に割って入り【牝馬5強】となるかもしれない。もちろんラヴズオンリーユーやノームコアも勝ちっぷり次第では5強入りの可能性を秘めており、どんなレースを見せてくれるか非常に楽しみだ。


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