JRAまたして返り討ちM.デムーロ……。マイルCS(G1)サリオスで「倍返し」チャンス到来もリベンジは困難!? C.ルメールとの「決定的な差」とは
15日、阪神競馬場で行われたエリザベス女王杯(G1)は1番人気ラッキーライラックが優勝。同レース連覇はメジロドーベル、アドマイヤグルーヴ、スノーフェアリーに次ぐ史上4頭目の快挙である。
これまで内で脚を溜める競馬で結果を残してきたラッキーライラック。そのため、今回の大外18番枠からの発走は懸念された。1番人気とはいえ、単勝オッズ3.3倍はG1・3勝の圧倒的な実績を考慮すれば、過小評価と言えるだろう。それだけ、ファンからすれば大外がマイナス要素となっていたと考えられる。
だが、初コンビを組んだC.ルメール騎手は後方12番手で前に馬を置いて折り合いをつけると、3コーナーから外を回って徐々に進出を開始。直線に入ると早くも先頭に立ち、鋭く追い込むサラキアの追撃を凌いで押し切り勝ちを飾った。枠順の不利を跳ねのけたルメール騎手の好騎乗と呼べるだろう。
その一方、M.デムーロのラヴズオンリーユーは3着に惜敗。かつてのパートナーに返り討ちに遇う結果となった。
「デムーロ騎手がラヴズオンリーユーの騎乗を選択したため、ラッキーライラックはルメール騎手に乗り替わりとなりました。選択ミスとも言われかねない悔しい敗戦となってしまいましたね。
ただ、5歳のラッキーライラックは引退が迫っているため、デビューから手綱を取り続けている4歳のラヴズオンリーユーを選んだのはやむを得ないと言えるでしょう。同馬は2年連続で3着に入っており、来年もチャンスがありそうなので期待したいですね」(競馬記者)
デムーロ騎手からルメール騎手の乗り替わりと言えば、今年の菊花賞(G1)で2着に激走したアリストテレスが思い出される。
同馬もデムーロ騎手が主戦を務めていたが、菊花賞は抽選対象になることから確実に出走できるマンオブスピリットの騎乗を選択。しかし、アリストテレスは無事に抽選突破し、コントレイルをクビ差まで追い詰めた。対するマンオブスピリットは11着に惨敗。究極の2択に失敗したのだった。
だが、今週末に行われるマイルCS(G1)はデムーロ騎手にとってリベンジのチャンスとなる。
デムーロ騎手が騎乗するのは3歳世代No.2の呼び声高いサリオス。前走で手綱を取ったルメール騎手がグランアレグリアに騎乗するため、騎乗依頼が舞い込んだ。最近、デムーロ騎手から乗り替わった馬で、ルメール騎手が結果を出されているだけに、勝利することができれば名誉挽回となるだろう。
しかし、この乗り替わりには不吉なデータが存在する。