JRA武豊「走りますよ」も課題あり!? アルアイン全弟・シャフリヤールとの接戦に膨らむ「期待」ヴィヴァン着差以上の勝ちっぷり
21日、阪神競馬場で行われた4Rの未勝利戦はヴィヴァン(牡2歳、栗東・池江泰寿厩舎)が優勝。2着馬との着差は0.2秒と僅かであったが、着差以上の勝ちっぷりだった。
鞍上は前走に引き続き武豊騎手。デビュー戦はシャフリヤールの末脚に屈しはしたが、武豊騎手も「かなり走りそう」と期待を寄せていた馬だ。
その初戦でシャフリヤールに騎乗した福永祐一騎手も「相手も走る馬だと分かっていたし、直線はどうかと思いました」とヴィヴァンに対して警戒していたことを話している。
「福永騎手は2歳戦に騎乗した中で、今年はシャフリヤールとグロリアムンディに来春のクラシックを意識しているようです。特にシャフリヤールには手応えを感じているようですし、ヴィヴァンもデビュー戦はタイム差なしの2着。3着馬には0.7秒の差をつけていましたし、どちらもかなりの器だと思いますよ」(競馬記者)
福永騎手が期待するシャフリヤールは、全兄に皐月賞馬アルアインがいる良血馬。現在リーディング3位の福永騎手が来春のクラシックを期待している馬でもある。それらを踏まえれば、武豊騎手がヴィヴァンに期待するのも当然だといえるだろう。
2戦目の今回も、前走と同じく先行する競馬。好スタートから、道中は好位4、5番手を追走した。
4コーナー手前から前に進出すると、残り200m辺りで先頭。手応えたっぷりに突き抜けた脚は、来春を期待させるものであった。
武豊騎手は、レース後「2戦目でもイレ込まなかったし、レースは上手ですね。3角からフワフワして前進気勢がなかったが、ムチを入れたら反応してくれた。走りますよ」と話したようにまだ若さも残すが、そのポテンシャルに期待は膨らむ。
「武豊騎手も話しているように、レースセンスは抜群ですよね。ただ、直線に入ってもジリジリとした伸びでビュッと切れる脚がない感じもしました。武豊騎手が先行して良さを引き出していますが、上のクラスではそこら辺がネックになる部分も出てくるかもしれませんね」(別の記者)
確かに、上がり3ハロンは初戦が京都外回りで34.9秒、今回が阪神内回りで35.8秒と、まだそれほど速い上がりを経験していないことに不安はある。
ヴィヴァンにとっては、今後上がりが速くなった時が試金石の一戦となりそうだ。