JRAジャパンC(G1)アーモンドアイ圧勝に「ルメール」の執念!? 土日12回に及ぶトライアンドエラーで見つけたVロード…… 福永祐一、松山弘平との違いが浮き彫りに

 29日、東京競馬場で行われたジャパンC(G1)は、C.ルメール騎手とアーモンドアイ(牝5、美浦・国枝栄厩舎)が優勝。秋の天皇賞(G1)で既に史上初となる芝G1・8勝を手に入れたコンビが、最多記録をさらに更新する9冠を達成した。

 18年にオークス(G1)、ジャパンCを制したように東京・芝2400mは引退レースとして相応しい舞台。早めに抜け出したとはいえ、2着フィエールマンに半馬身と辛勝のイメージがあった天皇賞とは見違える完勝だった。

 勿論、アーモンドアイが歴史的名馬であることは確かだ。しかし、彼女をエスコートするルメール騎手の円熟味を増した手綱捌きも、その強さの秘訣といえるだろう。

 日曜東京の最終レースとなったジャパンCだが、ルメール騎手の試行錯誤の集大成だったのかもしれない。最強と信じて疑わないパートナー・アーモンドアイの引退レースで最高の結果を出すためにも譲れない戦いだったはずだ。

 ルメール騎手は土曜東京で9鞍中5鞍が芝のレース、さらに日曜も9鞍中7鞍が芝のレース。大一番のジャパンCまでに合計11鞍の騎乗をしていた。

 これに対し、無敗の三冠馬に騎乗したライバル2人の騎乗数は大きく下回っている。コントレイルの福永騎手は土曜に阪神で騎乗し、日曜は8Rベゴニア賞(1勝クラス・芝1800m)のみ、同じくデアリングタクトの松山弘平騎手も土曜は阪神で騎乗し、6Rメイクデビュー(芝1800m)、11RウェルカムS(3勝クラス・芝2000m)の2鞍でしかない。

 決戦の舞台に臨むにあたって、ルメール騎手は東京の芝コースで数倍の騎乗機会を得ていた。

 日曜東京の芝は全体的に上がりの速いレースが多く、上がり3ハロンの時計も33秒から34秒台と馬場状態はそれほど悪くなかったといえる。

 そんな中、ルメール騎手は後方からのレースを選択することも多く、前の馬を捕まえられずに敗れたケースも目についた。また、通った進路にしても内からもあれば外を回すこともあり、振り返ってみれば前後内外と様々なパターンで騎乗していた。

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