JRAが誇る穴ジョッキー江田照男に「世界のゴドルフィン」が興味津々!? 「どの馬でも『もしかしたら』というつもりで」三連単672万馬券演出で「重賞」にも……
12日、中山競馬場で行われた5R・新馬戦(芝1600m)は、8番人気の伏兵グレートサークル(牡2歳、美浦・大江原哲厩舎)が優勝。単勝30倍も然ることながら、三連単は20万馬券と波乱の結果となった。
「厩舎でも期待していたようです。競馬に行って素直だし、センスよく走ってくれた。距離はマイルくらいがいい」
今年48歳のシーズンを迎えている江田照男騎手が元気だ。この勝利で今年25勝目と、ここ5年で最も充実したシーズンを送っている。さらに続く6Rでも、8番人気で2着に突っ込み三連単13万馬券を演出するなど「穴のエダテル」は健在だ。
「どの馬でも、『もしかしたら』というつもりで乗ること」
そう語る稀代の“穴男”は、2000年のスプリンターズS(G1)を最低人気のダイタクヤマトで勝利し、また98年の日経賞(G2)を単勝355.7倍だったテンジンショウグンで優勝。さらに12年の日経賞を12番人気のネコパンチで勝つなど、数々の「伝説」を残す競馬ファンにはおなじみの存在だ。
また、最近では2015年のヴィクトリアマイル(G1)で単勝291.8倍だったミナレットに騎乗して3着に激走。G1史上最高配当となった三連単2070万5810円を演出したことは、バラエティー番組などでも話題になった。
今年の江田騎手は25勝を始め、ここまで合計62回馬券に絡んでいる。その内1~3番人気の有力候補で馬券に絡んだのは13回。29回騎乗して勝率24.1%、3着以内率44.8%とまずまずの結果を残している。
ただ、逆に8番人気以下の伏兵では、1~3番人気の2倍となる26回も馬券に絡んでいる。特に8月の日本海S(3勝クラス)では、16頭中14番人気のソロフレーズに騎乗。上がり最速の末脚で突き抜け、三連単672万馬券を叩き出すなど、やはり穴男は健在だ。
「人気のない馬に乗ることが多いので、比例して穴を空ける機会が増えることは間違ないですが、それでも今年は随所で存在感が光っています。
ちなみに今年のC.ルメール騎手、川田将雅騎手、武豊騎手が8番人気以下で馬券圏内(3着以内)に入ったのは、3人合わせてもわずか7回。2着がやっとで、1着すらありません。トップジョッキーだけに、単純に人気薄の馬に乗る機会が少ないという理由もありますが、やはり“穴党”のファンは江田騎手などの穴ジョッキーに惹かれますよね」(競馬記者)
そんな江田騎手に目を付けたのが、世界のゴドルフィンというから驚きだ。
2018年が2鞍、19年も3鞍。ほぼ騎乗依頼のリストに入っていなかった江田騎手だが、今年は8鞍とここに来て“急増”。先述した日本海Sの14番人気ソロフレーズで結果を出すと、この秋には重賞でも依頼が掛かっている。
世界のゴドルフィンとJRAが誇る穴ジョッキーの江田騎手。なんとも奇妙な組み合わせだが、近い内に大きな舞台で大仕事をするかもしれない。