JRAクラシック無冠ノーザンファーム「G1・6連勝」の大逆襲! 三冠許すも牙城は盤石…… 屈辱味わった14年ぶりの悪夢払拭へ
13日に阪神競馬場で行われた阪神JF(G1)はソダシが優勝。写真判定に持ち込まれたサトノレイナスとの叩き合いをわずか7センチの差で制し、見事2歳女王に輝いた。
この勝利で最優秀2歳牝馬の座を確定させたソダシ。同じ白毛一族のメイケイエールとの無敗馬対決でも話題となったが、注目したいのはノーザンファームの生産馬であることだ。2着に敗れたサトノレイナスも同ファームの生産であり、出身馬同士でワンツーフィニッシュを決めたことになる。
今秋のG1で最も大きな盛り上がりを見せたのは三強対決に沸いたジャパンC(G1)であろうことは衆目の一致するところ。だが、1番人気馬が歴史に残る連勝を続けていたことも見逃せない。
開幕を告げたスプリンターズS(G1)を優勝したグランアレグリアからジャパンCまで7連勝を記録。単勝1.4倍と圧倒的な支持を受けたクリソベリルこそ4着と敗れたが、翌週にソダシが再び1番人気に応えて勝利した。
今週末に開催の朝日杯FS、来週のホープフルS、暮れの有馬記念とまだG1が3レース残っているとはいえ、ここまで8戦7勝4着1回というだけでもかなりのレアケースといえるのではないか。
特筆すべきは1番人気の勝利は勿論のこと、勝ち馬の生産者である。クリソベリルが敗れたチャンピオンズC(G1)だが、優勝したチュウワウィザードはノーザンファーム出身。実はクリソベリルが敗れても秋のG1はすべてノーザンファームの生産馬が勝利を手にしているのだ。
今年のクラシック戦線では1勝も挙げることなく、コントレイルとデアリングタクトの軍門に下った。ノーザンファームがクラシックで全敗したのは2006年以来、14年ぶりの屈辱。その一方で全体的なG1成績からは、倍返しどころではない絶好調だ。残されたG1でも豪華ラインアップを揃えている上に、有馬記念に天敵の三冠馬2頭の出走はない。
「阪神JFは昨年もレシステンシアで優勝していますから連覇ですね。来年またデアリングタクト級の馬が出れば脅威ですが、2年連続となるとその可能性は低そうです。
2歳重賞も函館2歳Sと新潟2歳S以外はノーザンファームの生産馬が勝利しています。12レース中10レースを制しているように、圧倒的な好成績といえるでしょう」(競馬記者)
朝日杯FSで上位人気が想定されているレッドベルオーブ、モントライゼ、ステラヴェローチェ、ドゥラモンド、ホウオウアマゾンはいずれもノーザンファーム出身。来週のホープフルSでも1番人気濃厚と見られているダノンザキッドもスタンバイしている。
この勢いが続くようなら、来年のクラシックは再びノーザンファーム一強体制に逆戻りしそうな雰囲気だ。