JRA【ホープフルS(G1)展望】川田将雅ダノンザキッドVS武豊ヨーホーレイクVS C.ルメールのオーソクレース! 2年連続「無敗三冠」へ底知れぬ大器が激突!
2017年にG1に格上げされたホープフルS(G1)。過去2年は、このレースの勝ち馬が翌年にもG1を制すなど、クラシックに向けた重要な一戦となっている。今年は、有馬記念(G1)前日の26日に、中山競馬場で開催される。
昨年はコントレイルという断然の主役がいた。今年、その役を担うのはダノンザキッド(牡2歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。新馬戦を勝った後、出世レースの東京スポーツ杯2歳S(G3)を完勝。昨年のコントレイルと同じ過程を経て、デビュー3連勝を狙う。
5か月ぶりの実戦となった前走は、単勝1.7倍の断然人気の中、3番手を追走して、上がり最速の末脚を繰り出した。「+24kg」という馬体重は、すべて成長分だったのだろう。ひと叩きされたことで、さらなる上積みも見込め、おそらく1番人気の支持を集めることになる。
鞍上を務めるのは川田将雅騎手。今月上旬のチャンピオンズC(G1)は、クリソベリルで人気を裏切るなど、丸1年G1制覇から遠ざかっていた。
ダノンザキッドにとって、来年のクラシックを見据えるうえで負けられない一戦だが、川田騎手にも貪欲に勝利を狙いに行くだろう。
同じく2戦2勝のオーソクレース(牡2歳、美浦・久保田貴士厩舎)も、3連勝での戴冠を狙う。
母はエリザベス女王杯(G1)と宝塚記念(G1)を制した名牝のマリアライト。その初仔が、いきなり有力馬の1頭としてG1の舞台を迎える。
マリアライトがそうだったように、この一族はやや晩成傾向が強い。現時点の完成度では、ダノンザキッドに譲るが、「将来性はこちらの方が上」という声も少なくない。
1週前追い切りでは、美浦南Wで3頭併せを敢行。上々の動きで仕上がりの良さをアピールした。久保田厩舎にとっては、マリアライト以来のG1制覇がかかっている。
ヨーホーレイク(牡2歳、栗東・友道康夫厩舎)も、デビュー3連勝でのG1獲りに挑む。前出の2頭とは違い、すでに2000mを経験している点は強調できる材料だ。
血統的にはディープインパクト×クロウキャニオンなので、2歳馬としての完成度は高いと思われる。母クロウキャニオンの仔は、ヨーホーレイクも含めてJRAでデビューした12頭すべてが勝ち上がり、2頭が重賞を制覇している。しかし、G1では10戦して全て着外と、大舞台で力を出し切れていない。11度目の挑戦で悲願のG1制覇なるか。
鞍上を務めるのは武豊騎手。G1格上げ後は、3年前のジャンダルム(2着)に続いて2度目の騎乗。G1完全制覇に向けて、勝っておきたい一戦だろう。