東京大賞典(G1)オメガパフューム、1番人気「5連敗中」より「悪い流れ」が圧し掛かる!? 3連覇を逃した2頭の名馬と共通点も……

 史上初の大偉業は成し遂げられるのだろうか……。

 29日、大井競馬場で東京大賞典(G1)が開催される。今年最後となる中央競馬主催のG1・有馬記念は終わったが、交流G1のダート頂上決戦がまだ控えている。有馬記念の負けを取り返そうと鼻息を荒くしているファンも多いのではないだろうか。

 そんな東京大賞典で断然人気が予想されるのがオメガパフューム(牡5歳、栗東・安田翔伍厩舎)だ。

 現在、東京大賞典を2連覇中のオメガパフューム。大井競馬場での成績は[3-3-0-0]で連対率100%を誇っている。負けた相手もルヴァンスレーヴ、クリソベリルという超大物だけ。クリソベリル不在となれば、庭同然の大井コースで負けるわけにはいかないだろう。

 今年は59キロの酷量を背負った平安S(G3)を完勝。帝王賞(G1)、JBCクラシック(G1)は2着に敗れているが、クリソベリルにしか先着を許していないと考えれば、上々の結果といえるだろう。

 万全の臨戦過程で挑む東京大賞典を制することができれば、史上初となる3連覇の大偉業だ。だが、これまでに1頭も達成していないということは、それだけハードルが高いということである。

 これまでに2連覇をしているのはオメガパフュームを含めて、アジュディミツオー、スマートファルコン、ホッコータルマエの4頭。そのうち、アジュディミツオーとホッコータルマエが3連覇に挑戦した。

 地方競馬の大物として名を轟かせたアジュディミツオー。2004年、05年に東京大賞典を制しており、06年はマイルグランプリ(重賞)、かしわ記念(G1)、帝王賞と3連勝で暮れの大一番に挑んだ。

 1番人気に支持されたアジュディミツオーだったが、行き脚がつかず3番手からレースを進める。これまでのG1レースをほとんど逃げ切り勝ちしているだけに、厳しい展開となった。結果はそのまま見せ場なく5着に敗れ、3連覇の夢は消え去った……。

 次に3連覇に挑んだのは13年、14年に東京大賞典を制したホッコータルマエ。15年は帝王賞を勝ったものの、秋はJBCクラシックで3着、チャンピオンズC(G1)で5着と調子を落としていた。それでも、ダートG1・9勝(当時)の実力馬をファンは1番人気に支持した。

 2番手からレースを進めたホッコータルマエは横綱相撲で押し切りを図ろうとする。最後の直線で逃げるコパノリッキーを交わして先頭に立つも、上がり最速の末脚で追い込むサウンドトゥルーに屈して2着に終わった。

 これまでに3連覇を目論んだ2頭がともに1番人気を裏切っているということは、オメガパフュームにとって歓迎できる材料ではなさそうだ。また、ホッコータルマエが敗れた年から5年連続で1番人気が敗れているという不吉なデータも存在する。

 さらに、オメガパフュームの不安要素はこれだけでない。

 鞍上のM.デムーロ騎手は現在30連敗中と大スランプ。12月は重賞はおろか平場でさえ、まさかの未勝利という結果に終わっているのだ。馬は万全の態勢かもしれないが、鞍上の状態が良くないかもしれない。

 果たして、東京大賞典で1番人気が予想されるオメガパフュームは、不吉なデータを覆して3連覇という歴史的な勝利を挙げることができるだろうか。

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