リーディング上位もG1で「買ってはいけない」!? 2020年の騎手別成績から振り返る、2021年「買うべき騎手」!

 27日、中山競馬場で行われた有馬記念(G1)は、1番人気のクロノジェネシスが優勝。鞍上はデビュー15年目の北村友一騎手であった。

 オールドファンであれば、まだ若手だと錯覚している方もいるかもしれないが、北村友騎手ですら既に中堅騎手と呼ばれる存在である。2着サラキアに騎乗した松山弘平騎手もベビーフェイスが印象的だが、デビュー12年目の30歳。近年、馬券への台頭も目立つ「中堅騎手」を、しっかり頭の中にインプットしておくことは重要だろう。

 今年、G1レースで15回以上騎乗した騎手は9人。来年も多くのビッグレースで目にするであろう、これらの騎手だけでも覚えておくといいかもしれない。

■2020年 G1騎乗回数(騎手名、JRA騎手免許取得後年数)
23回 M.デムーロ 6年目
22回 C.ルメール 6年目
22回 福永祐一 25年目
20回 川田将雅 17年目
20回 武豊 34年目
18回 松山弘平 12年目
18回 北村友一 15年目
15回 池添謙一 23年目
15回 横山典弘 35年目

 デムーロ騎手は1994年、ルメール騎手は1999年に自国で騎手免許を取得。それらも踏まえると、デムーロ騎手は27年目、ルメール騎手は22年目で、これら3人はベテランといえるだろう。

 近年、活躍が目立ち始めた「中堅騎手」だが、もちろん全ての騎手が結果を残しているというわけではない。今年のG1成績から「買うべき騎手」を見極める必要がありそうだ。

■2020年 騎手別G1成績 複勝回収率順
(勝率、連対率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率)
池添謙一 6.7% 13.3% 26.7% 80% 146%
松山弘平 16.7% 27.8% 44.4% 40% 135%
武豊 0.0% 10.0% 20.0% 0% 115%
北村友一 11.1% 27.8% 38.9% 36% 111%
ルメール 36.4% 59.1% 63.6% 76% 98%
横山典弘 0.0% 13.3% 33.3% 0% 88%
福永祐一 13.6% 27.3% 40.9% 23% 73%
M.デム 8.7% 8.7% 17.4% 146% 69%
川田将雅 10.0% 15.0% 20.0% 98% 40%

 複勝回収率トップは池添謙一騎手。「代打騎乗」のイメージが強いが、むしろ自身が騎乗してきた馬での好走が目立っており、日本ダービー(G1)のヴェルトライゼンデが10番人気で3着、宝塚記念(G1)では12番人気のモズベッロで3着と人気薄を持ってくる腕はさすがだといえるだろう。

「中堅騎手」として注目したいのは、やはり松山騎手。デアリングタクトでの牝馬三冠があったのは確かだが、先日の有馬記念では11番人気のサラキアで2着、スプリンターズS(G1)でも10番人気のアウィルアウェイで3着と馬の能力に合わせた競馬で馬券圏内に持ってきている。

 武豊騎手は来年35年目となる大ベテランだが、その腕はまだ健在。宝塚記念で6番人気のキセキが2着、チャンピオンズC(G1)では10番人気のインティで3着と、乗り難しい馬での一発が期待できそうだ。

 有馬記念を勝利した北村友騎手も、今後を担う騎手の一人だろう。クロノジェネシスのイメージが先行しているが、天皇賞・春(G1)では11番人気のスティッフェリオであわやの2着。エリザベス女王杯(G1)では5番人気のサラキアを2着に持ってくるなど、人気薄でも軽視は禁物だ。

 ルメール騎手に関しては人気馬への騎乗も多く、今年はアーモンドアイで3勝、グランアレグリアで2勝と大活躍だったが、回収率で見ても人気馬に乗りながらの複勝回収率98%はしっかりと馬券圏内に持ってきているという印象。横山典騎手も今年はG1勝利がなかったが、関東のエースとして複勝率3割をキープしている。福永騎手は複勝回収率が73%ともの足りない面もあるが、そつなく乗っている印象。今年は穴馬での一発とはいかなかったが4着や5着が多かっただけに、来年も引き続き注意が必要だろう。

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