JRA武豊騎乗で思い出される「砂のディープインパクト」コンビ再結成は決断の時!? 角居勝彦厩舎「解散」で生まれる新たな可能性
新たな挑戦が始まるかもしれない。
16日、中京競馬場で行われる長良川特別(2勝クラス)に、ダブルフラット(牡6歳、栗東・角居勝彦厩舎)が出馬登録。近2走に引き続き、中京2200m戦への出走を予定している。
3歳でデビューした同馬だが、未勝利を勝ち上がると山吹賞(1勝クラス)でも2着と健闘。次の青葉賞(G2)こそ惨敗を喫したが、燕特別(1勝クラス)をレコードタイムで快勝した。
しかし、その後は8戦して勝ち星なし。これまで2勝している同馬だが、2着4回、3着4回と堅実な走りを見せるも、勝利には結びついていない。
これまでに騎乗したジョッキーが「平均的に脚を使うタイプで、ペースが上がるとついていけない」と口を揃えていう典型的な勝ち切れない馬。2年以上も勝利がない同馬に、今回は武豊騎手が鞍上として迎えられた。
「ダブルフラットも年が明けて6歳になりましたし、ここが正念場ですね。角居調教師、武豊騎手のコンビではカネヒキリが思い出されます。キレる脚のない馬ですから、惜しい競馬が続くようならダート挑戦もあるかもしれませんね」(競馬記者)
カネヒキリといえば、フェブラリーS(G1)、ジャパンCダート(G1)など、地方も含めダートG1を7勝。同馬主・金子真人氏の所有馬になぞらえ「砂のディープインパクト」と呼ばれた名馬である。
芝からダートに転戦し快進撃を続けたカネヒキリの活躍からも、同馬がダート挑戦する可能性も確かに否定はできない。
ダブルフラットの母母であるブロードアピールは、6歳時に本格的にダート参戦。芝でもシルクロードS(G3)を制するなど活躍したが、ダート転戦後は重賞5勝と大活躍を果たした。年が明けて6歳となったダブルフラットも、決断の時が迫っているのかもしれない。
母父キングカメハメハも、ホッコータルマエなどのダート活躍馬を輩出。最近でも、昨年のチャンピオンズC(G1)を制したチュウワウィザードがおり、産駒のダート適性は高い。父マンハッタンカフェ産駒は芝での活躍馬が多いが、川崎の関東オークス(G2)、大井のレディスプレリュード(G2)を制したクイーンマンボがおり、同馬は角居厩舎の管理馬として活躍した。
残念ながら角居厩舎は今年の2月で解散となるためダブルフラットも転厩することとなるが、それを期に新たな挑戦が始まる可能性もあるだろう。
武豊を背にダート戦線で活躍したカネヒキリ。今回、武豊騎手に乗り替わるダブルフラットも、芝で勝ちきれないようであればダートへの挑戦が見られるかもしれない。