アジアエクスプレス無念の引退…… ダート・芝の両G1勝利達成は夢と消える

※画像:アジアエクスプレス(JISサーチより

 無念の一言だ。

 13年に朝日FS(G1)に勝利したアジアエクスプレスが引退し、種牡馬になることが発表された。

  馬場幸夫オーナーから、「南満州鉄道で走っていた『あじあ号』のように豪快かつパワフルな走りをして欲しい」という願いを込め、命名されたアジアエクスプレスは、13年11月にダートの2歳新馬でデビュー。1戦目、2戦目のオキザリス賞を見事に連勝し、このままダート馬としてキャリアを積み重ねると見られていた。だが予定していた南関東公営競馬交流重賞である全日本2歳優駿への出走を除外されたことにより、急遽次走は主戦場ではない芝の朝日FS(G1)へ。

 ダートでの実績はあったものの、芝での出走は初。これを不安視するものもいたが、ムーア騎手を鞍上に迎えたアジアエクスプレスは、4番人気に推されていた。この頃から高いポテンシャルを見抜いていたファンが大勢いたのかもしれない。レースでは道中、後方に控えていたものの、第4コーナーで後方からしかけ、最後の直線で猛烈な伸び脚を発揮し、見事に勝利。勝ちタイムは1分34秒7、上りは35.3とこれからの活躍を予見させる強さを見せた。

 その後はムーア騎手から、戸崎圭太騎手へと主戦騎手を変えレースに臨む。だが、芝はおろかダートでも一番人気に推されることが多かったものの、惜しい負けを繰り返し、勝ちはレパードステークス(G3)のみに終わっていた。

 そして、15年8月のBSN賞(OP)後に後脚部負傷が発覚し、長期休養入り。今年の11月に行われた福島民友C(OP)に約1年3カ月ぶりに出走することが一部で話題になり、3番人気に推されたもののレースでは15着に終わる。これがアジアエクスプレスのラストレースとなった。

関連記事

競馬最新記事

人気記事ランキング 11:30更新

競馬

総合

重賞レース特集
GJ編集部イチオシ記事
SNS