【徹底考察】朝日杯FS(G1)タガノアシュラ「圧勝→惨敗→大逃げ。破天荒な戦歴と日本トップ級の良血を持つ『阿修羅』は、武豊のG1完全制覇を助けるか」
ちょうど昨年、エアスピネルとのコンビで朝日杯FSに挑んだ武豊騎手。勝てばJRA平地G1完全制覇の偉業達成となるだけに、ファンの期待はいやがおうにも高まった。前走のデイリー杯2歳Sを楽勝していたため、単勝1倍台の人気も十分納得できる範囲だったと思われる。
レースは武豊騎手の思惑通り運び、スムーズな立ち回りから直線で一旦先頭へ。そのまま抜け出して記録達成なるかと思われたその時、後方からものすごい豪脚で追い込んできたのは、デムーロ騎手の騎乗するリオンディーズだった。
最後はゴール前で交わされ、惜しくも記録達成は持ち越しに。「空気を読まないイタリア人が…(笑)」と苦笑交じりに語ったが、内心では悔しい気持ちもあったに違いない。
そんな武豊騎手が、再び大偉業達成に向けてコンビを組むのが、今回取り上げるタガノアシュラだ。デビュー3戦で「圧勝→惨敗→大逃げ」と破天荒なキャリアを積んでG1の舞台へ初参戦。果たしてその力は本物なのか。これから考察していこう。
【前走考察】
11/13 黄菊賞(2歳500万下・京都芝2000m) 1着
女傑ブエナビスタの初仔コロナシオンが出走したこともあり、500万下ながら相当な注目を集めた黄菊賞。そのほかデビュー戦を快勝した期待馬トリコロールブルーもいたため、タガノアシュラは3番人気の評価に甘んじた。
「3番人気」いえば上位人気の一角という印象になるが、実際は5頭立ての少頭数だったため、人気でいうとちょうど真ん中である。おそらく、前走札幌2歳Sを8着に負けたことが尾を引いていたのだろう。